今では完全に珍車? かなりイケてるのにヒットしなかった車3選

毎年、各メーカーから新型車がデビューしますが、すべてがヒット作になるとは限りません。なかにはフルモデルチェンジすることなく、数年後に消えるクルマも存在。そこで、いま見ると意外とスタイリッシュながらヒットに恵まれなかったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

さまざまな理由でヒットしなかったけどイケてたクルマを振り返る

 世界中の自動車メーカーから、毎年数多くの新型車が誕生しています。近年はSUV人気の高まりと、電動化へ舵を切ったことから、新型のSUVとEVがトレンドになっているといえるでしょう。

さまざまな理由でヒットしなかったイケてるクルマたち
さまざまな理由でヒットしなかったイケてるクルマたち

 そうした新型車は開発段階で販売台数の目標が定められており、高額なクルマでは月販数十台、安価なクルマでは数千台と、それぞれの市場規模によって変動します。

 設定された販売目標をクリア、もしくは大きく上まわることができれば安泰ですが、すべてのクルマがクリアできるとは限りません。

 そのため、ヒットしなかったクルマのなかには、フルモデルチェンジすることなくデビューから数年後に消えてしまうケースもあります。

 そこで、いま見ると意外とスタイリッシュながらヒットに恵まれなかったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●マツダ「CX-7」

かなり先取りしていた感のあるクーペSUVの「CX-7」

 前述のとおりSUV人気の高まりが続いており、SUVを主力車種としているメーカーも増えてきました。なかでもマツダは「CX」シリーズが4車種で、これに「MX-30」を加えた幅広いセグメントのSUVを展開しています。

 このマツダのCXシリーズには、かつてもう1台が存在しており、それは同社のクロスオーバーSUVの先駆けだった「CX-7」です。

 2007年に誕生したCX-7は、スポーツカーとSUVを融合させた「スポーツクロスオーバーSUV」というコンセプトで開発され、外観デザインは当時としてはかなり斬新で、大きく傾斜させたフロントウインドウとリアゲートという現在のクーペSUVのフォルムをいち早く採用。

 もともとは北米市場をメインターゲットとしたモデルのため、ボディサイズは全長4680mm×全幅1870mm×全高1645mmと当時としてはかなりの大柄です。

 そのため余裕ある室内空間を実現しており、居住性や積載性は良好でした。

 また、大型のボディをストレスなく走らせるため、エンジンは最高出力238馬力の2.3リッター直列4気筒直噴ターボを搭載。

 CX-7はスタイリッシュなフォルムとパワフルなエンジンから、今なら評価されても良いモデルといえますが、日本の道路事情では大きすぎることと、295万円(消費税5%込)からという比較的価格が高かったこともあり、販売は低迷。2011年に国内向けの販売を終了しました。

 その後、2012年に実質的な後継車として初代「CX-5」が登場。使い勝手の良いサイズと手頃な価格から、CX-7から一転してヒット作となり、現在のCXシリーズの基礎となりました。

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●三菱「エメロード」

シックな印象のスポーツセダンながらヒットしなかった「エメロード」

 現在、日本の自動車市場で存在感が薄れてしまったのがセダンです。1990年代までは各メーカーともセダンを主力車種としており、ラインナップも豊富でした。

 なかでも三菱は、1987年に高性能な新世代のセダンとして6代目「ギャラン」を発売し、平成の3ナンバー車ブームを早期にキャッチアップして、1990年には3ナンバー専用車の「ディアマンテ」が誕生。

 さらに、4ドアハードトップのセダンがトレンドだったことから、7代目ギャランをベースにスタイリッシュな4ドアハードトップのボディとした「エメロード」が、1992年に発売されました。

 エメロードの外観は曲面を多用した滑らかで伸びやかなフォルムで、ギャランやディアマンテの力強い印象に対して、洗練された柔らかなイメージです。

 なかでもラウンドした形状のヘッドライトを採用したフロントフェイスと、ガーニッシュと一体となった長円状のテールランプが配置されたリアビューが個性的でした。

 ボディサイズは全長4610mm×全幅1730mm×全高1380mmと、ロー&ワイドなスタイルを強調。

 エンジンは1.8リッターから2リッターまで4種類が設定され、トップグレードには170馬力を発揮する2リッターV型6気筒自然吸気を搭載しており、ギャランほど高性能ではなくジェントルな走りが重視されました。

 しかし、エメロードは競合するモデルが多かったことなどから販売は伸び悩み、1996年に生産を終了。ギャランに統合されるかたちで、消滅してしまいました。

●スズキ「スプラッシュ」

総合的なポテンシャルはかなり高かったものの売れなかった「スプラッシュ」

 現在、スズキのコンパクトカーというと「イグニス」「クロスビー」「ソリオ」「スイフト」と、ジャンル別に豊富なラインナップを展開しています。

 一方、かつて一代限りで消えた異色なコンパクトカーとして、「スプラッシュ」が存在。

 2008年に発売されたスプラッシュの生産はハンガリーにあるスズキの子会社のマジャールスズキでおこなわれ、日本で販売されたスズキ車では初となる自社ブランドの輸入車です。

 ボディサイズは全長3715mm×全幅1680mm×全高1590mmと現在のイグニスと同程度のコンパクトさで、室内では6つのエアバッグと、リアシートにも3名分のヘッドレストと3点式シートベルトが装備されるなど、当時の同クラスのモデルと比べて安全装備が充実。

 外観はコンパクトカーながら高い安定性が感じられる台形のフォルムで、フロントフェイス、リアまわりともかなり個性的です。

 内装もシンプルながら洗練されたデザインのインパネまわりとなっているなど、欧州コンパクトカーならではといえるでしょう。

 国内仕様のエンジンは88馬力を発揮する1.2リッター直列4気筒を搭載し、トランスミッションはCVTのみの1グレードで展開。

 欧州基準の軽快なハンドリングと優れた乗り心地は高評価でしたが、1トンをわずかに超える車重と1590mmの全高はベーシックカーとしてはマイナスポイントで、さらにスイフトと競合していたことも不利な材料だったことから販売は低迷。

 その後、マイナーチェンジでエンジンの改良や、フロントフェイスの変更などがおこなわれましたが、2014年に販売を終了しました。

※ ※ ※

 最後に紹介したスプラッシュは価格が120万円台と安価で、走りも良く、室内の質感も欧州テイストのコンパクトカーという異国情緒もあって、ヒットしなかったのが残念なクルマです。

 しかし、このクラスではいかにユーザーニーズに応えるかが重要であり、そうした点ではスイフトに一日の長があったのかもしれません。

 振り返るとスプラッシュは隠れた名車といえ、こんなクルマはほかにもありそうですから、発掘してみるもの楽しいでしょう。

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