クルマをぶつけて安全性を評価!? 「自動車アセスメント」って一体ナニ?
2020年度は6台がファイブスター賞を受賞
気になる2020年度は、乗用車が6車種、軽自動車が4車種の計10車種を試験・評価しています。
衝突安全性能と予防安全性能が最高ランクで、事故自動緊急通報装置も搭載しているファイブスター賞に輝いたのは6台。
前述のように、最高得点はスバル「レヴォーグ」で、ほかにもホンダ「フィット」、トヨタ「ヤリス」「ヤリスクロス」「ハリアー」、日産「デイズ/デイズ ハイウェイスター」が受賞しました。
ファイブスター賞を受賞したモデルは現時点で最高レベルの安全性を確保しているといえ、運転していても安心感があるということになりそうですが、受賞していないほかのモデルが安全ではないというわけではありません。
あくまでも、衝突安全性能が若干劣っているだけとか、事故自動緊急通報装置を非搭載だったりというレベルの違いであって、現代のクルマとして必要とされる安全性能を確保するために、自動車メーカー各社が技術を結集させていることには変わりません。
そんなクルマの安全性を評価している自動車事故対策機構(NASVA)という団体は、ほかにはどのようなことをしているのでしょうか。
「我々NASVAは国土交通省所管の独立行政法人で、当時交通事故による死亡者の増加を受けて昭和48年(1973年)に制定された自動車事故対策センター法に基づき設立された自動車事故対策センターが前身になります。特殊法人等改革の一環として、平成15年(2003年)に改めて設立されました。
自動車アセスメント業務のほかに、被害者支援活動もおこなっています。自動車事故により脳を損傷した人向けの療護施設を設置・運営し、脳や脊髄に重度の後遺症を負った方へ、介護料の支給や訪問支援など在宅介護への支援もおこなっております」(NASVA担当者)
ほかにも運転者適正診断なども実施しているのだとか。これは自動車の運転に関して交通事故防止のためのアドバイスを提供するサービスで、プロのドライバーを中心としたユーザー(年間約46万人)が利用しているのだそうです。
一般ドライバーも利用できる「一般診断」コースがあり、運転態度や認知・処理機能、視覚機能などを心理・生理両面で診断しアドバイスを記載した「適正診断票」が発行されます(診断時間:約80分、手数料2400円)。
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メーカーが公表した評価ではなく、中立公正な立場の組織が実際に試験した結果を踏まえて安全性を評価しているということが重要なポイントです。
ここで安全性能が最高ランクを示す「ファイブスター賞」を受賞するということは「(行政公認の)安全なクルマ」ということであり、ユーザーがクルマ選びの指標のひとつにできるのではないでしょうか。
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