ホイールベースが変化する! アウディ「スカイスフィア」は未来のEVロードスター

ホイールベースを変化して、グランツーリスモとラグジュアリースポーツカーの1台2役を実現

 アウディ スカイスフィアのボディサイズは、全長5190mm×全幅2000mm×全高1230mmだ。

 サイドビューの特徴は長いボンネットと、とくにフロントにおける短いオーバーハングだ。ホイールアーチとボンネットの表面は、有機的な曲面から構成され、風洞実験室でテストが繰り返されたリアエンドは、スピードスターとシューティングブレークのデザイン要素に、トラディショナルでスリムなデザインの大きなガラス面が組み合わされている。

 専用にデザインされた2個のバッグは、リアウインドウ下のスペースに置くことが可能で、クロスパターンの専用ストラップで所定の位置に固定することができるようになっている。

ドライブモードやホイールベースの長さによって変化するコックピット
ドライブモードやホイールベースの長さによって変化するコックピット

●ホイールベースが変化する!

 ホイールベースを変更し、ドライブモードを「グランドツーリング」から「スポーツ」に変更すると、ライトシグネチャーも変化する。とくにシングルフレーム周辺エリアでは、アウディ スカイスフィアのキャラクターが変化したことが明確に分かるようになっている。

 サイドビューの特徴は、リアホイールアーチに突き刺さっているように見えるロッカーパネルだ。これは、ホイールベースを変更するときに必要な機能で、実際にホイールベースを後方に押す働きを担っている。

 ロッカーパネルは、車両のフロントエンドに固定されており、ホイールベースを変更すると、このパネルがドアの下で後方にスライド。これにより、ホイールベースは25cmの範囲で変化する。これは、「A8 L」のサイズから、「RS 5」のサイズへと変化することと同じ働きとなる。ホイールベースを変更することにより、技術的にも、視覚的にも、そして何より運転体験の面でも、車両のキャラクターが明確に変化するのが、アウディ スカイスフィアの最大の見所だ。

 つまり、アウディ スカイスフィアには、グランツーリスモ(GT)とラグジュアリースポーツカーという、ふたつの個性が備わったということになる。その大きな違いは主にインテリアで楽しむことができる。ワイドに開くリアヒンジタイプのドアを開ければ、まったく異なる世界が出現する。オープン/クローズと合わせると、1台で4つのキャラクターを楽しめることになる。

●アールデコ風味のインテリア

 アウディ スカイスフィアは、レベル4の自動運転に対応しているため、特定の道路や交通状況では、ドライバーはクルマに運転を完全に任せることが可能だ。そのため、ステアリングホイールやペダルなどのコントロールエレメントを、見えない位置に格納することもできる。

 これによりドライバーを含む乗員は、まったく新しい形の自由を楽しむことが可能となった。たとえば、オープンエアドライブを楽しんだり、移りいく景色や風を堪能したり、アウディ スカイスフィアのデジタルエコシステムを活用してインターネットを楽しんだりなど、運転に集中する時間を別のことに費やすことができるのだ。

 操作類のないインテリアは、アールデコの世界からインスピレーションを得た、明るく広々とした環境となっている。デザイナー家具を連想させるシートは、快適であることはもちろん、ドライバーシートとしての役割も十分に果たしている。サイドサポートと安全機能は、標準パッケージだ。

 これらのシート地は、持続可能な方法で製造されたマイクロファイバーファブリックを採用。このシートは、多彩なポジションに移動できるため、飛行機のファーストクラスのような広々としたレッグルームを生み出すこともできる。インテリアには、シート地だけでなく、環境認証を受けたユーカリ材や合成皮革など、持続可能な方法で製造された他の素材も採用されている。

「スポーツ」モードに切り替えると、アウディ スカイスフィアのインテリアは、人間工学的に完璧なドライビングマシンに変化する。この場合、シャシやボディとともに、センターコンソールのインストルメントパネルとモニターパネルも後方に移動。ドライバーは、ステアリングホイールやペダルを含むすべてのコントロール類を、最適な位置に調整することが可能だ。

 ダッシュボードとセンターコンソールの上部にある大きなタッチパネル(幅1415mm、高さ180mm)は、車両およびインフォテインメントシステムの操作に使用する。「グランドツーリング」モードでは、このタッチパネルを使用して、インターネット、ビデオ会議、映画コンテンツのストリーミング再生などをおこなうことができる。エアコンの操作は、ドアに設置された小さなタッチパネルでおこなう仕組みだ。

* * *

 今回のプロジェクトでは、アウディ スカイスフィアを合わせて、将来合計3台のコンセプトモデル(Audi grand-sphere、Audi urbansphere)が発表されることも明かされた。

 アウディブランドが、プログレッシ ブラグジュアリーのビジョンを示すために製作されるこれら3つのコンセプトモデルは、開発プロセスにおいて、ただ単にA地点からB地点へと移動するだけでなく、クルマ本来の目的をはるかに超えた乗車体験を生み出すことを目指して開発されている。

 もちろん、レベル4の自動運転に対応することが前提だが、ドライブすること以外にどのような価値ある移動時間をアウディが創出するのか、非常に楽しみである。

【画像】1台4役の「アウディ スカイスフィア」のディテールチェック(24枚)

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