14年ぶり全面刷新! トヨタ新型「ランドクルーザー」は伝統と変革を両立! 将来は「e-fuel&水素エンジン」の可能性も

2021年8月1日、トヨタの「ランドクルーザー」は70周年記念を迎え、その翌日2日に日本で新型「ランドクルーザー(300系)」が発売されました。長年にわたる歴史や伝統と、変革期を迎える自動車産業の狭間でどのような進化を遂げたのでしょうか。

新型ランドクルーザー価格510万円から! 伝統と変革の新型はどう進化?

 トヨタは、2021年6月10日に世界初公開した新型「ランドクルーザー(300系)」の日本仕様を同年8月2日に発売しました。
 
 発売前日の1日に初代誕生から70周年を迎えたランドクルーザーですが、長年にわたる歴史や伝統と、変革期を迎える自動車産業の狭間でどのような進化を遂げたのでしょうか。

8月1日から受注再開となったトヨタ新型「ランドクルーザー」
8月1日から受注再開となったトヨタ新型「ランドクルーザー」

 1951年8月に「TOYOTA BJ型」として初代が誕生したランドクルーザー。

 70年の歴史を持つランドクルーザーは「ステーションワゴン(55系/60系/80系/100系/200系/300系)」、「ライトデューティー(70系/90系/120系/150系)」、「ヘビーデューティー(BJ系/20系/40系/70系)」に分類されます。

 これまで、世界170の国と地域にて累計約1060万台の販売を誇るランドクルーザーは、歴代を通して「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」というコンセプトで開発され、信頼性・耐久性・悪路走破性を進化させた本格四輪駆動車です。

 一方、昨今流行りのSUVは、スタイリッシュかつオンロード性能を意識したモデルかつ、「カーボンニュートラルの実現」の手段として、比較的に早い段階で電動化されているボディサイズといえます。

 世界各国の電気自動車(EV)をみてもSUVタイプのEVは多く見られ、「EV&SUV」はひとつのトレンドといえる状況です。

 そうしたなかで、ランドクルーザーは世界各国の行政・警察などに採用されているほか、農業・漁業・林業など過酷な環境下でも走破する信頼性がランドクルーザーブランドを培ってきました。

 そのため、新型ランドクルーザー(300系)でも先代(200系)と基本的なパッケージは変えず、歴代のヘリテージを継承しています。

 デザインは標準車とGR SPORTの2種類が設定されてますが、ボディサイズやディパーチャーアングル&アプローチアングルなどは先代(200系)を踏襲しました。

 パワートレインは、新開発の3.5リッターV型6気筒ツインターボガソリンエンジン(最高出力415馬力/WLTCモード:7.9-8.0km/L)と、3.3リッターV型6気筒ツインターボディーゼルエンジン(最高出力309馬力/WLTCモード:9.7km/L)の2種類設定。

 そのほか、軽量化・低重心化・高剛性化や重量配分。サスペンション構造の改善を実施して、走行テストを繰り返しおこなったことで、オンロード・オフロードの双方で快適なクルマとなりました。

 また、ランドクルーザー伝統の悪路走破性能を向上させるためにサスペンションの基本性能向上や「E-KDSS(世界初)」の採用による接地性向上。

 ドライバー視点で障害物を可視化出来る「マルチテレインモニター」、路面状況を自動で判断して走行モードを選択する「マルチテレインセレクト」などの新技術を搭載しました。

 このようにランドクルーザーらしさを進化させてはいますが、昨今叫ばれる「カーボンニュートラルの実現」に向けた取り組みはどうなっているのでしょうか。

 トヨタは、依然から「カーボンニュートラルの実現はあくまでゴール」としており、その手段は「EVだけではない」と同社の豊田社長はいい続けてきました。

 そのためトヨタは、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車といったものや、水素エンジンといった新たな技術進化への取り組みもおこなっています。

 では、新型ランドクルーザー(300系)では、どのような部分において環境面を意識しているのでしょうか。

 開発主査を務めた横尾貴己氏は次のように説明しています。

「新型ランドクルーザーでは、ディーゼルエンジンの復活、新開発10速ATの採用、ボディ軽量化(先代比200減)によって、年間CO2排出量をグローバル全体台数分で低減できる見込みです。

 また、ボディ後方を絞り込むことで、空力性能を向上させたことで燃費を改善させています。

 なお、トヨタは『カーボンニュートラルの実現』はあくまでもゴールとして捉え、さまざまな方法でそこに向けて取り組んでいます。

 そのため、ランドクルーザーといえども、その取り組みをおこなうため、どのような手段が良いのかをらかの戦略を考えています。

 しかし、ランドクルーザーは『どこへでも行き、生きて帰ってこられること』を使命しているため、まずはその部分を重視しました。

 今後は、内燃機関をそのままにe-fuel(e-フューエル)をしたことも考えのひとつとして持っています。

 ただ、個人的にランドクルーザーでは『水素エンジン』を搭載するという選択肢もありかなとは思ってます」

※ ※ ※

 歴代を継承して新たに誕生した新型ランドクルーザー(300系)の日本仕様は、ガソリン車(5人/7人乗り)で510万円から730万円。ディーゼル車は(5人乗り)で760万円から800万円。

 なお、7月1日から開始されていた先行受注は同月中旬に一度停止したものの、8月1日から受注再開しているといい、納車時期は「1年以上かかることが予想される」と販売店は説明しています。

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