ロックスターはフェラーリがお好き? 元エルトン・ジョンの「デイトナ」とは?

フェラーリは成功の証という側面を持つブランドであることは、ロック界のスーパースター達がこぞってフェラーリを購入していることからも、紛れもない事実であろう。では、そうしたスーパースターがかつて所有したフェラーリの価値にプレミアムが付くのか否か、エルトン・ジョンの元愛車「デイトナ」を例に見てみよう。

ロック界のスーパースターはフェラーリを買って一人前!?

 ロック界のスーパースターたちに「フェラリスタ(フェラーリ愛好家)」が多いことは、もはや周知の事実ともいえるようだ。

 VAGUEでもたびたび取り上げる「ジャミロクワイ」のジェイ・ケイ氏や、長らく「250GTO」を愛用し、近年では自らスペシャル・ショップも経営する「ピンク・フロイド」のニック・メイスン卿。また、エリック・クラプトン卿もワンオフ・プログラム車「SP12EC」をオーダーするほどに熱心なフェラリスタとして知られている。

 今回は英国シルバーストーン・オークション社が、英国フェラーリ・オーナーズ・クラブとのコラボレーションのもと開催したワンメイクオークション「The Sale of Ferraris in Association with Ferrari Owners’ Club of Great Britain」に出品された1台を紹介しよう。

 かのエルトン・ジョン卿がかつて所有していたという、1972年型フェラーリ「365GTB/4デイトナ」である。

リトラクタブル式ヘッドライトの後期型は、初期型に比べると安価になりがちだ
リトラクタブル式ヘッドライトの後期型は、初期型に比べると安価になりがちだ

●FRフェラーリの定型を規定した名作中の名作

 1968年のパリ・サロンで世界初公開されたフェラーリ365GTB/4デイトナは、V12エンジン+FR駆動レイアウトという、1947年の創立以来綿々と受け継がれてきた古典的ベルリネッタとしては、まさに究極的な1台。その評価はもはや絶対的なもので、今やデイトナは世界中のエンスージャストが憧れてやまないコレクターズアイテムとなっている。

 鋼管スペースフレームのシャシに、ダブルウィッシュボーンによる4輪独立懸架。そしてV12エンジンをフロントに置き、変速機/クラッチはディファレンシャルと一体化してリアに置くトランスアクスルのレイアウトなどは、先代モデルの「275GTB」を踏襲していたが、驚くべきことにこの基本レイアウトは、フレームがアルミ製となった以外は「812スーパーファスト」など現行のFRフェラーリでも健在である。

 パワーユニットは、純レーシングカー「365P2」などで既に実績のあった、1気筒あたり約365cc/4.4リッターの新ブロックに、新たにバンクあたりDOHCのヘッドを組み合わせた新設計のエンジンを採用。このV型12気筒4カムユニットは352psものパワーを発揮し、1200kgを自称する(現実は遥かに重い)デイトナに、280km/hという最高速をマークさせるに至った。

 そしてデイトナのもう一方の魅力、一点の破綻さえも感じさせないエレガントなラインとダイナミックな美しさを見せるボディには、1950年代からカロッツェリア・ピニンファリーナが数多くの習作とともにテスト&エラーを続けていた空力研究の成果がディテール各部に見られる。また、インテリアも負けずに魅力的で、特にシート表皮は「デイトナ・スタイル」と呼ばれ、フェラーリ最新モデルでも特注ながらオーダーが可能である。

 ちなみに、現在ではフェラーリ自らも名乗っている有名なペットネーム「デイトナ」は、このクルマのプロトタイプが発表された1967年の北米デイトナ24時間レースにおいて、フェラーリのスポーツ・プロトタイプ「330P4」と「412P」が、上位1-2-3位を独占した歴史的な名場面「デイトナ・フィニッシュ」から、自然発生的に呼ばれるようになったものとされている。

【画像】ロックスターも所有したフェラーリとは(21枚)

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