【5分で分かるカウンタックの見分け方】歴代モデルを一挙解説
パガーニの創設者がデザインした最後のカウンタック
1988年9月のパリ・サロンにおいて、ランボルギーニ社25周年記念車としてカウンタック最終進化形である「アニヴァーサリー」がデビューした。
1985年、技術責任者がジュリオ・アルフィエーリ氏からルイジ・マルミローリ技師に代替わりしたのと時を同じくして、この時点ですでに14年以上生産されていたカウンタックも進化の必要性が指摘されていた。
●1988年:最後のカウンタック、25周年記念アニヴァーサリー
そこで「Aniversario(アニヴァーサリー)」と名付けられた新バージョンでカウンタックをリフレッシュし、同社の25年の歴史を祝うことにした。
ボディスタイルは、当時ランボルギーニで働いていた若きオラチオ・パガーニ氏によって大幅にリフレッシュ。オーバーフェンダーやサイドシルプレートなどは、90年代を予感させるモダンなものとなっていた。
またアロイホイールも刷新されたが、25周年記念モデルのもっとも顕著な特徴は、リアに置かれるエンジン用のエアインテークがまったく新しい意匠とされたことである。
これらの変更点は、パガーニ氏の手掛けた「カウンタック・エヴォルツィオーネ」試作車から引用したもので、空力面でもルックス面でも、従来のカウンタックとは一線を画していた。
このようにエクステリアは大幅に進化を遂げたいっぽうで、メカニズムとシャシの変更点は少なかった。エンジンは冷却システムが改良されたに留まり、サスペンションは新しいピレリ「Pゼロ」タイヤに適応するためにセットアップを変更。
そのかたわら、キャビンはパワーシートやパワーウインドウの装備により、格段に快適となった。
結果として最後のカウンタックとなったアニヴァーサリーは、1990年7月4日に最後の1台が、ヨーロッパ仕様としてラインオフ。そのボディカラーはアルジェント・メタリッツァート(メタリックシルバー)で、グレーのレザーインテリアと組み合わされた。
この個体は25周年記念車のNo.658で、それまでのランボルギーニ史上もっとも多い658台が生産されたアニヴァーサリーのなかでも最後の1台。外部に販売されることはなく、今でもMUDETECで展示されている。
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