【5分で分かるカウンタックの見分け方】歴代モデルを一挙解説
「ウルフカウンタック」から着想を得たボディメイクとは
●1978年:カウンタック LP400S
LP400は1978年からカウンタック「LP400S」に代替わりした。
これは、新デザインのマグネシウム製ホイールに取り付けられた、前:205/50VR15、後:345/35VR15という巨大なピレリ「P7」タイヤと、それを収めるオーバーフェンダーとフロントスポイラーで武装したものである。
オプションとして、のちにカウンタックの特徴のひとつになるリアウイングを備えることができた。
現在に至るまで、LP400Sはレーシーで魅力的な形状と未来的なデザインセンスの集合体であるカウンタックのDNAの典型と考えられている。
これまでこのようなレース指向のスタイリングを持つロードカーが公道上で見られたことはなく、それは後続のカウンタック各モデルためのインスピレーションの源となった。
LP400Sは、LP5000Sが導入される1982年までに235台が製作された。
●1982:カウンタックLP5000S
1979年に技術・生産マネージャーとしてマセラティより移籍し、のちに技術責任者となったジュリオ・アルフィエーリ技師が最初に手掛けたのは、1982年3月のジュネーヴ・ショーにて正式発表された「LP5000S」に搭載された(ほぼ)5リッターのエンジンだった。
内外装ではLP400Sに比べて大差はないものの、新しいエンジンは6基のウェーバー45 DCOEサイドドラフト式キャブレターとの組み合わせで375ps/7000rpmの最高出力こそLP400時代と不変ながら、41.8kgm/4500rpmのトルクを発生した。
また、米国でも正式な型式認定のもと輸入され、一部の車両にはボッシュKジェトロニック燃料噴射も装備された。
1985年3月のジュネーブ・モーターショーで「LP5000QV」が発表されるまで、323台が生産されたとのことである。
●1985:カウンタックLP5000クアトロヴァルヴォレ
「クワトロヴァルヴォレ(Quattrovalvole:通称QV)」は、エンジンに初めて大規模なモディファイが施されたモデル。排気量は5.2リッターに拡大するとともに、1気筒あたり4バルブを備えたヘッドが新設計された。
また、6基のウェーバーDCNFキャブレターは従来のサイドドラフト式から、より効率の高いダウンドラフト式に変更したことも合わせて、最高出力は455ps/7000rpmにジャンプアップ。一方、米国市場向けのバージョンは、ボッシュKEジェトロニック燃料噴射と触媒コンバーターで排気ガス対策も施されていた。
ただ、ルックス面ではLP400S以来のスタイルが維持され、フロントのトレッドが4.4mm増加したこと、新しいダウンドラフトキャブレターを収めるために、ランボルギーニ史上初めて複合素材で成形されたエンジンフードのパワーバルジが大型化したことが、わずかな変更点だった。
しかし1988年以降のQVでは、その外観をさらに現代的なものとするサイドスカートも与えられたほか、US仕様ではリアパネルおよび巨大なバンパー形状によっても認識される。
1988年まで、合計631台のQVモデルが生産されたといわれている。
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