クルマの火事は1日10件ペースで発生!? 車両火災の原因は? 未然に防ぐ対策とは

車両火災を発生させないための対策とは?

 さまざまな原因からおこる車両火災を防ぐには、一体どうすればいいのでしょうか。

 火災対策はおおまかに「日ごろの取り扱い」と「メンテナンス」に分けることができます。

燃えさかるクルマ
燃えさかるクルマ

 日ごろの取り扱いでまず気を付けたいのが、ライターやマッチ、火の消えていないたばこの扱いです。残り火も危険ですが、ライターやマッチは何かをきっかけに着火することがあるため、車内に放置するのは絶対にやめましょう。

 同様にガソリンなどの危険物を車内に積むのも厳禁。また、車内は非常に高温になるためスプレー缶を放置するのも危険があります。

 窓に貼る吸盤やペットボトルの水なども、レンズの役目を果たして出火の原因になりかねません。

 運転にあたっては、タイヤの空転、スリップなどを伴う走行は駆動系に必要以上の負担がかかるので避けるべきです。

 また、ゲリラ豪雨の増えるこれからの季節に要注意なのが冠水路の走行で、エンジンの燃焼室に水が入るとエンジンが破損してオイルが飛び散り引火しかねず、さらに電気系がショートしてしまう可能性があります。

 駐車については、枯れ草や燃えやすいもののそばは排気管の熱で発火する恐れがあります。また、車内で仮眠を取るときは、睡眠中に誤ってアクセルペダルを踏んでエンジンが高回転を続けないようエンジンを止めましょう。

 メンテナンスにおいては、まずエンジンオイルとフィルターを指定の交換時期に従い、正しくおこなうことが大事です。オイルメンテナンスが悪いとオイルが漏れたり噴き出し、排気管の熱で発火するおそれがあります。

 冷却水も要注意で、不足によるオーバーヒートでエンジンが破損しオイルが噴き出してしまうことも。

 バッテリーまわりはトップクラスの出火元ともいえ、異常加熱やスパークしないようバッテリーは適合する規格のものを確実に固定し、適切に端子を締め付ける必要があります。

 メンテナンスとは少し違いますが、不適切な改造は火災の原因になりかねません。保安基準に適合しない社外マフラーなどは装着しないようにしましょう。

 さらに、カーステレオやナビなどの電装品の取り付けにも注意が必要です。配線やアースの接続など電気の扱いに自信がない場合は、プロに任せるのが無難です。ヒューズが飛ぶ程度ならまだしも、発煙や発火につながる可能性もあります。

※ ※ ※

 難燃材料の採用や引火しにくいパーツレイアウトにするなど自動車メーカーも車両火災を防ぐ努力を続けています。

 しかし、基本的にクルマは燃料に高電圧の火花を飛ばし爆発させたエネルギーを動力とする乗り物なので、燃える可能性があることは否定できません。

 もし万が一、車両火災が発生してしまった場合は、走行中ならハザードランプで後続車に緊急事態を知らせ、エンジンを切って降車し安全な場所に避難しましょう。

 その後119番に通報し、自身に危険が及ばない範囲で初期消火に努めてください。

【画像】火災でクルマが丸焦げ… 日頃からできる車両火災の防止策とは(15枚)

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