ローパワーでも十分! 安くて軽くて楽しい最新コンパクトカー3選

高性能なクルマは運転して楽しいものですが、あまりにもハイパワーだと街なかや狭い峠道などではストレスになってしまうことがあります。しかし、コンパクトなサイズで軽量なモデルなら、ローパワーでも日常の運転でも楽しくなるのではないでしょうか。そこで、安価で軽量でドライビングプレジャーあふれる最新コンパクトカーを、3車種ピックアップして紹介します。

軽量コンパクトな最新モデルを振り返る

 一般的にハイパワーなターボエンジンを搭載したような高性能モデルは、シャシもパワーに見合うチューニングが図られており、ドライビングプレジャーあふれる走りが堪能できます。

 しかし、日本の道路事情では、ストップ&ゴーが多い街なかや狭いワインディングロードを走ることが多く、ハイパワーな分ストレスを感じてしまうこともあるでしょう。

軽量コンパクトでMTを設定するスポーティなクルマたち
軽量コンパクトでMTを設定するスポーティなクルマたち

 一方で、軽量コンパクトな車体のモデルではそれほどのパワーは必要とせず、日常のドライビングでも十分に楽しめます。

 さらにマニュアルシフトのモデルなら、ローパワーなクルマでこそエンジンとの対話が感じられるのではないでしょうか。

 そこで、安価で軽量でドライビングプレジャーあふれる最新コンパクトカーを、3車種ピックアップして紹介します。

●スズキ「スイフトRS」

とにかく軽量化にこだわって900kg未満を実現した「スイフトRS」

 国産メーカーのなかでも、軽量化技術に定評があるのがスズキです。このスズキのホットハッチといえば「スイフトスポーツ」や「アルトワークス」があり、どちらも軽量でドライビングプレジャーあふれるモデルとして高い人気を誇っています。

 しかし、あまり目立たない存在ですが、ジツはかなりの実力の持ち主といっていいのが「スイフト RS」です。

 現行モデルのスイフト RSは2016年に発売。エンジンは最高出力91馬力の1.2リッター直列4気筒を搭載。トランスミッションは当初5速MTのみでしたが、現在はCVTもラインナップされています。

 外観は上位グレードの「SZ」に準じてスポイラー形状の前後バンパーやサイドステップ、小ぶりなルーフスポイラーが装着され、フロントグリルに赤いストライプが入るのはRSシリーズ専用です。

 特筆すべきはフットワークで、RSには欧州仕様と同じセッティングのサスペンションと、4輪ディスクブレーキが装着され、タイヤも185/55R16と大径低扁平を標準装備されています。

 140馬力を誇るスイフトスポーツに対してRSは91馬力とパワーは大きく見劣りしてしまいますが、車重はスイフトスポーツよりも100kg軽量な870kg(MT車)を実現しており、まさにパワーを使い切る楽しさが味わえるという点で、ドライビングプレジャーはスイフトスポーツに負けていません。

 RSの価格(消費税込、以下同様)は178万2000円からで、先進安全技術も充実。ほかに同等の仕様でハイブリッドの「ハイブリッドRS」も設定されています。

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●トヨタ「ヤリス X」

プラットフォームを一新して軽量かつ高剛性なボディとなった「ヤリス」

 トヨタはグローバルで販売する次世代コンパクトカーとして1999年に初代「ヴィッツ」を発売。国内外で高く評価され同クラスのベンチマークとなるなど、一躍ヒット車となりました。

 その後もコンセプトを継承しながら代を重ね、2020年2月に登場した4代目はグローバルで統一した車名の「ヤリス」に改められ、現在も好調なセールスを続けています。

 ラインナップは、1リッターと1.5リッターのガソリン車、1.5リッターエンジン+モーターのハイブリッド車と、パワーユニットによって分けられ、それぞれ「X」「G」「Z」の装備の異なる3グレードを用意。なかでもハイブリッド車はWLTCモード36km/L(2WD ハイブリッドX)という、世界トップクラスの低燃費を誇ります。

 3代目ヴィッツまであったスポーティグレードの「RS」は消滅してしまいましたが、1.5リッターガソリン車(2WD)には6速MTとCVTが用意され、最高出力も120馬力とヴィッツRSから11馬力向上。

 さらに新たなプラットフォームを採用したことで軽量化が図られ、Xグレードの6速MT車では980kgを達成しています。

 Xグレードはエントリーモデルながら先進安全技術も最新バージョンが搭載され、それでいて軽量・高剛性のボディに6速MTと、スポーティグレードといっても過言ではありません。

 各グレードの1.5リッター6速MT車の価格は、「X」が154万3000円、「G」は170万1000円、「Z」は187万1000円です。

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●ルノー「トゥインゴ S」

コンパクトカーのなかでも希少なRR+MTの「トゥインゴ S」

 現在、ルノーが日本で展開しているラインナップには、輸入車ブランドのなかでもMT車が比較的多く設定されており、まさに貴重な存在です。

 このルノー車のなかでもエントリーモデルとして販売されているのが「トゥインゴ」で、現行モデルは2014年に上陸した3代目です。スマート「フォーフォー」と主要なコンポーネンツを共有する兄弟車として開発されました。

 ボディサイズは全長3645mm×全幅1650mm×全高1545mmとコンパクトで、外観は丸みを帯びた柔らかな印象の5ドアハッチバックですが、最大の特徴はクラスで唯一のエンジンをリアに搭載するRRを採用したことです。

 かつてラインナップされていた装備と価格のバランスに優れた「トゥインゴ ZEN」は廃止され、2020年2月に新たなベーシックグレードとして「トゥインゴ S」が発売されました。

 エンジンは最高出力65馬力の1リッター直列3気筒DOHC自然吸気エンジンを搭載し、トランスミッションは5速MTのみとされ、ローパワーながらも車重は950kgと軽量なことから軽快な走りが可能です。

 そして、なによりもリア駆動ということから、FF車とは異なるステアリングフィールも味わえます。

 装備もサイドエアバッグや先進安全技術は標準で、ひととおりの快適装備以外にもクルーズコントロール、ディスプレイオーディオなども標準装備。

 トゥインゴ Sの価格は189万円と、現行の海外ブランド車では100万円台で手に入る唯一のMT車です。なお、2022年モデルは2021年7月に発売予定となっています。

※ ※ ※

 MT車というと、かつてはフォルクスワーゲンやミニ、BMWも充実していましたが、近年は激減してしまいました。本国ではMT車をラインナップしていても日本に導入していないケースだけでなく、本国でもMTの設定が消滅したモデルもあります。

 伝達効率に優れたDCTや多段化されたステップATは、確かに走行性能や燃費性能でMTを上まわることもできますが、やはりコンパクトなクルマでMTを駆使して走る醍醐味が失われつつあるのは、寂しいところです。

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1件のコメント

  1. マツダ2の15MBを忘れずに!
    6速MTのモータースポーツベースなので、簡素な装備ですが、値段も安く楽しめると思います。

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