なぜトヨタディーラーにオフロードコース併設? 四駆ファンの聖地「RVパーク」が絶大な人気を誇る訳
群馬トヨタが新車店舗の敷地内で運営する「RVパーク」では、本格的なオフロードコースを備えています。全国的に見ても珍しい取り組みですが、一体どのような狙いがあるのでしょうか。
トヨタ正規販売店のなかで唯一無二の存在「RVパーク」とは?
トヨタ系オフローダーたちの“聖地”ともいえるのが、群馬トヨタの「RVパーク」です。
トヨタの新車を取り扱う群馬トヨタ 高崎倉賀野店の敷地内に、RVパーク専用ショールームに加え、岩場や水路など11のセッションを持つ本格的なオフロードコースが併設されています。
店先には、カスタマイズされた「ハイラックス」や「ランドクルーザー」、そして最近ではかなり珍しくなった大型車の「メガクルーザー」など、本格的なトヨタ四輪駆動車がズラリと勢揃い。また、「ハイエース」をベースとした人気キャンピングカー・トイファクトリーのモデルも展示販売しています。
筆者(桃田健史)が現地を訪問したのは2021年6月後半の日曜日でしたが、東京方面のナンバープレートのハイラックスなどで来場する人の姿がありました。
取材対応して頂いたRVパーク店長の重田浩氏は「関東全域からお客さまがお見えになります。メンバーズクラブは累積で約6000人の登録があります」というほど、RVパークはトヨタ四駆ファンから絶大な支持を集めているのです。
その理由は、四輪駆動車の本格的カスタマイズを手掛けるトヨタ正規販売店は、関東圏だけではなく、全国を見渡しても極めて稀な存在だからです。
トヨタの各種事業に詳しい業界関係者によると、群馬トヨタのRVパークが誕生した1990年代初頭、トヨタ本社とトヨタ店が連携した「RVex(アールベックス)構想」なるものがありました。
最近ではアメリカ市場を語源とするSUV(スポーツユーティリティヴィークル)が一般用語となっていますが、当時は空前のRV(レクリエーショナルヴィークル)ブームで。
トヨタ店は「ランドクルーザープラド」や「ハイラックスサーフ」など、人気の四駆モデルが取り揃っており、販売促進のために四駆を実体験できる場所やカスタマイズショップが全国各地で展開されました。
その後、RVブーム終焉によってRVex構想も収束するなか、群馬トヨタ経営陣が「他社がやらないなら、貴重なマネタイズ事業として継続する」という強い意志と貫いてきたことで、トヨタ正規販売店で唯一無二の存在になっていったのです。
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