トヨタ新型「ミライ」で無充填1000キロ燃費チャレンジ! 日本チームで世界記録超えられるか!?

トヨタの欧州法人は、燃料電池車(FCV)「ミライ」の満充電走行距離として1003kmを達成し、世界記録を更新したと2021年5月31日に発表しました。今回は、国沢光宏氏の愛車となるミライでその記録に挑戦します。

ミライで無充填の世界記録に挑戦! 打倒フランスチームなるか?

 燃料電池車の満充電走行距離で無充填の世界記録は、2021年5月26日にフランスのトヨタチームが新型「ミライ」で打ち立てた1003km。
 
 この記録の前は、同年5月14日にヒュンダイ(ヒョンデ)の燃料電池車「ネッソ」が記録した887.5kmキロです。それを打ち破ったのが今回のトヨタのフランスチームでした。

フランスチームの世界記録に挑戦する国沢光宏氏の「ミライ」画像はスタート地点の「いわき鹿島水素ステーション」
フランスチームの世界記録に挑戦する国沢光宏氏の「ミライ」画像はスタート地点の「いわき鹿島水素ステーション」

 トヨタの豊田章男社長は、自身のSNSでこのフランスのチームを取り上げていました。

 こうなると負けるのが嫌いな私(国沢光宏)はすぐに行動に出ました。SNSで同志を募るとすぐにメンバーが揃いました。ということで1000キロチャレンジ実行です。

 といっても私が所有する新型「ミライ」の燃費が良くなければ記録達成は不可能です。

 いろいろな道を繰り返し走行しながら、どのくらいの燃費が出るのか試してみました。結果的に何とかいけそうな雰囲気になってきたので決行です。

 スタート場所はいろいろと悩みましたが、やはり水素を次世代のエネルギーとして一生懸命取り組んでいる福島県が1番合っていると考えました。そこで福島県のいわき市にしました。ここには常設の水素スタンドがあります。

 今回チャレンジに参加してくれるメンバーは第1ドライバーの私以外に、第2ドライバーにパリダカのラリードライバーで有名な寺田さん。第3ドライバーはクリッカー編集長の小林さん。第4ドライバーはミライの開発チームにお願いし、見本となる燃費を出してくれるよう頼みました。

 第5ドライバーは、腕利きの山本シンヤさん。第6ドライバーに神奈川テレビで有名な岡崎五朗さん。

 続いて第7ドライバーは吉田由美さん。第8ドライバーはベテランの松下宏さん。第9ドライバーはオートバイ業界では知らぬ人はいない柏さん。第10ドライバーでアンカーを務めてくれるのは、日本自動車ジャーナリスト協会会長の菰田さんです。

 それでは本番です。数日前まで台風接近で天候が心配されましたが、始まってみればスタート時の天候は快晴です。30度を大幅に超えるような酷暑でもなく、まあまあ良い条件で(フランスチームの方が涼しくて良かったようです) 、2021年6月28日の13時にいわき市の水素スタンドからスタートしました。

 いわきの水素ステーションをスタートするとしばらくは国道6号線のバイパスです。交通量も少なくアップダウンもあまりない快適な道です。しかし余裕を持って走っていたもののここまで。次第に信号が増え、交通量も増えてくるとなかなか厳しい戦いになります。

 どうやらミライの定常燃費は、水素1キログラム当たり215キロ位のイメージです。

 そこになるべく近づけるというのは、ドライビングテクニックになります。上り坂のアクセルワークを慎重にして、下り坂ではなるべく空走をするように走ります。

 第1ドライバーである私はスタートのいわきから大洗まで一般道走り、気になる燃費は209キロでした。

 この燃費であれば5キロの水素で1045キロ走る計算になります。トップドライバーが目標達成できないような数字を出したら、皆さんやる気がなくなってしまうと思われたので、まずはほっとしています。

 第2ドライバーはパリダカで有名な寺田さんなので、きっとやってくれると思います。

 この後、うまくバトンをつなぎ、フランスチームの1003キロを超えることができるか。ぜひ皆さんも応援してください。

【画像】記録破れるか! スポーティなクーペ風セダンの新型「ミライ」を画像で見る(39枚)

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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