走る“オトナの秘密基地”コロナ禍でキャンピングカーが爆売れしている理由とは
いまキャンピングカーに注目が集まっています。過去10年以上にわたって常に右肩上がりで販売台数は伸び続け、昨年2020年の新型コロナウイルス禍の状況下でも、前年比10%の伸びだったそうです。なぜキャンピングカーは人気なのでしょうか。
国内のキャンピングカー市場は10年以上伸び続けている
いま、キャンピングカーが売れています。しかも、過去10年以上にわたって、常に右肩上がりで販売台数を伸ばしているそうです。
2020年の年間のキャンピングカー販売(新車・輸入車・中古車を含む)の販売総額は、過去最高の約582億円となりました(一般社団法人 日本RV協会発行『キャンピングカー白書2021』)。
驚くのは、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年よりも、昨年2020年はおよそ10%も数字を伸ばしていること。
新車出荷台数も、前年比プラスとなる約8100台。国内保有台数は過去最高の12万7400台となっています。
これも2005年の販売台数約3500台、保有台数約5万台と比べると、約15年で2倍以上に市場が成長しています。しかも、キャンピングカーは、2008年に起きたリーマンショック時でも売り上げを落としていないのです。まさに不況知らずということになります。
では、いったい、どこに人気の理由があるのでしょうか。とくにこの新型コロナ禍でも人気を維持できた理由を考えてみます。
「以前、日本でもっともキャンピングカーの多い地域は北海道でした。土地が広く、キャンピングカーをどこでも駐められるというのが理由です。ところが、いまでは関東、近畿、東海のユーザーが約7割を占めています。また、年齢層も以前は定年後の方が圧倒的に多かったのですが徐々に下がっており、いまでは50代と60代が中心になっています」と説明するのは、一般社団法人 日本RV協会の事務局のスタッフ。
「キャンピングカーでの旅行は、RVパークなどの施設を使えば1泊数千円です。食事を含めても1日1万円くらいで済ますことができます。これは4人家族での旅行としては格安です。それにホテルを予約する必要もありません。思い立ったらすぐに行くことができるんですね」と日本RV協会スタッフは続けます。
キャンピングカー白書2021では、キャンピングカーでの旅行でかかった家族1日あたりの費用を尋ねたアンケートがあり、その結果はトップが「5000円から1万円」(35.5%)、次いで「1万円から2万円」(31.1%)と続きます。全体の6割強が、ひと家族1日2万円以内で済んでしまっているのです。家族全員のホテル泊では、ありえないほどの安さになります。
また、同白書における「キャンピングカー購入で旅行スタイルの変わった点は」という問いに対する答えとして、「時間に束縛されなくなった」(78%)、「目的地が自在に選べるようになった」(74.9%)、「温泉・観光地や名所などを巡りやすくなった」(56.3%)、「コストを抑えた経済的旅行が可能になった」(51.8%)、「天候・季節を気にしなくなった」(37.3%)、「自然と接する機会が増えた」(32.8%)と続きます。
時間や天候に左右されることなく、自由自在に旅することができる……。これらがキャンピングカー購入の根源的な魅力といえるでしょう。
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