走る“オトナの秘密基地”コロナ禍でキャンピングカーが爆売れしている理由とは
新型コロナ禍での新しいキャンピングカーの使い道とは
また、「キャンピングカー購入の動機は?(複数回答あり)」という問いの答えのトップ3は「旅行(91%)」。以下「キャンプ(53.1%)」「ペット(40.6%)」というもの。そして「災害対策(24%)」「アウトドアスポーツ(23.4%)」「ビジネス(2.7%)」と続きます。
ここでの注目点は、「災害対策」や「ビジネス」への期待があることです。

「新型コロナ禍の影響もあり、最近では遊びで使うだけでなく、リモートワークのため、つまり仕事で使うという人も増えています。また、災害のときの避難場所にもキャンピングカーは使うことができます」と日本RV協会の事務局スタッフは説明する。
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実際、2020年6月12日・13日に東京ビッグサイトで開催された「東京キャンピングカーショー2021」でも、リモートワーク仕様や災害対策を想定したキャンピングカーが数多く展示されていました。

また、『キャンピングカー白書2021』のアンケートでも、ユーザーの99.2%が「キャンピングカーは災害時に活躍すると思う」と答えています。ちなみに、「リモートワークや災害対策、万が一の際の新型コロナ禍の隔離部屋という新しいキャンピングカーの利用法の問い合わせがあった」という販売店は52.3%にもなるといいます。
たしかに、キャンピングカーであれば雨風や寒さ暑さをしのげる空間があり、電源と水、そしてトイレまでもが、自分たち専用に用意されています。これほど心強いことはないでしょう。
また昨今の新型コロナ禍や、多発する自然災害によって、キャンピングカーのメリットが再認識されたのではないでしょうか。それが、新型コロナ禍においても堅調なキャンピングカーの販売につながったといえます。
ただし、懸念もあります。それが人気の高さゆえのバックオーダーです。
キャンピングカーは、一般的な量産車と違って、その多くが特注によるハンドメイド作品。そのため、注文から納車までに時間がかかるという特徴があります。
そのため、あまりに注文が多くなると、製作が追いつかなくなることがあるといいます。現在では、納期が最短で2か月ほど。多くは半年から1年であり、最長2年にも及ぶこともあるそうです。
新車販売の納期が延びるほどに、中古車の相場も高まるはず。キャンピングカーが気になるのであれば、早めに動くのが良いのではないでしょうか。
Writer: 鈴木ケンイチ
1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

























