ギラ顔&タフ顔設定! トヨタ新型「ランドクルーザー」は全面刷新でどう進化? 新開発V6ターボのスゴさとは

2021年6月10日に、トヨタは新型SUV「ランドクルーザー(300系)」を世界初公開しました。14年ぶりのフルモデルチェンジとなるトヨタを代表するモデルですが、どのような進化を遂げて登場したのでしょうか。また気になる価格も最近のトヨタで共通する値付けとなる?

生誕70年目に新型「ランドクルーザー」フルモデルチェンジ!

 トヨタは、新型SUV「ランドクルーザー(300系)」を2021年6月10日に世界初公開しました。
 
 ランドクルーザーシリーズ生誕70周年を記念すべき年にフルモデルチェンジとなった新型ランドクルーザーは、どのような進化を遂げているのでしょうか。

世界初公開された新型「ランドクルーザー(300系)」(海外仕様)
世界初公開された新型「ランドクルーザー(300系)」(海外仕様)

 まずデザイン。ランクル200も十分に存在感あってカッコ良い。けれど新型を見たら瞬時に「もっといいね!」。デザインテーマこそ同じなのだが、ボディフォルムはまったく新しい!

 こういったデザイン変更、世界規模で見るとボルボが大成功した。新旧「XC60」のデザインテーマは同じ。けれど質感や存在感、美しさなど2レベルくらい違う。

 ランクル300も“ランドクルーザー”だということがハッキリ解るデザインをキープしながら、一段と“ボクシー感”を出しており、新しさも感じさせる。

 海外仕様を見ると2タイプのフロントデザインがあり、日本仕様についての言及はないけれど、どちらもカッコ良い! 私(国沢光宏)のようにランクル60時代から見ていると簡素なグリルに魅力を感じてしまう。

 基本骨格は驚いたことにまったくの新設計である! 最近多い「基本的なボディ構造は同じで外観やエンジンなどを替えただけの新型」じゃない。ランドクルーザーの伝統である「フレーム構造」を踏襲したまま新設計だという。

 そして200kgの軽量化を実現しているという。装備や安全性向上のため、普通なら頑張っても先代並み。重量増になっても不思議ではない。そんなことからリリースを見たとき「20kg減」だと思ったほど。

 同時に悪路走破性の向上を狙っており、サスペンションの基本性能(フルストロークしたときの荷重配分など)も高い評価を得ている先代を凌ぐそうな。さらに路面状況を自動判定して自動で走行モード選択をおこなうというから興味深い。

 気になるパワーユニットだけれど、日本のユーザーにとって素晴らしいプレゼントがありそうだ。どうやら待望のディーゼルをラインアップしてくる模様。しかもまったくの新設計になる!

 3.3リッターのV型6気筒というエンジン形式は「なるほど」という程度なのだが、なんと最高出力309馬力! 最大トルク700Nmときた!

 同じランクルでも「ランドクルーザープラド」に搭載されているディーゼルは商用車用をベースにしており1000ccあたりの出力にすると75馬力。ランクル300のディーゼルは1000ccあたり94馬力。同91馬力となるマツダ「CX-8」のディーゼルより高性能だ。

 SUV用のディーゼルとして考えたら世界TOPレベルになる。最大トルクもガソリン車の7000ccと同等。

 変速機は6速ATから10速ATにバージョンアップ。ディーゼルのモード燃費を公表していないが、「ランドクルーザープラド」でWLTCモード11.2km/L。ランクル300も10km/Lを割ることはないと思う。

 ガソリンエンジンしか選べないランクル200のWLTCモード燃費は6.7km/Lなので、乗り換えたら実用燃費だと間違いなく30%以上改善される。ハイブリッドと同じくらいの燃費改善率といって良い。

 おそらく大半の人がディーゼルを選ぶだろうから(200のガソリンエンジンは318馬力/460Nm)、買い換えたら二酸化炭素の排出量を大幅に減らせるワケ。

 もちろん3.5リッターV型6気筒ターボガソリンエンジンも選べ、こちらは415馬力! GRみたいなスポーツモデルをラインアップしてもよさそうなくらいパワフルだ。

 もっとも気になるのが価格だと思う。良いクルマになっても大幅値上げされたら買えない。最近のトヨタの値付けで共通するのは「スターティングプライスを上げない」。

 ランクル300もランクル200のスターティングプライスである“おおよそ500万円”と同等なら、最後のエンジンだけで走るクルマとして大いに魅力的だと思う。

トヨタ・ランドクルーザー の中古車をさがす

【画像】ギラ顔&タフ顔を設定! どちらも超イケメンなトヨタ新型「ランドクルーザー」を画像で見る(25枚)

「えっ!カッコいい!」 マツダの「スゴいSUV」登場! どこが良いの?

画像ギャラリー

Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

6件のコメント

  1. ちょっとエスカレードの新型に似ているかな。

  2. 海外で1,000万単位でバンバン売れる車に、いくら国内だからって500万はちょっと厳しいんじゃないかな? そのあたりで厳しい人が対象の車じゃないし。

  3. どうもLSからのお下がりエンジンを引っ張る悪い癖が抜けないな〜
    先代LSのV8ですらランクル向きじゃないのに
    国沢氏はプラドのディーゼルを商用車ベースと言ってるけど逆に商用車ベースで何か問題があるのだろうか?
    てか国沢氏の商用車と乗用車の荒削りな線引きでは全く参考にならん。
    スカイラインGTが6気筒に縛られるような理屈でランクル300が4気筒でないなら逆に車としての完成度なんてたかがしれてるだろうね。
    プラドやハイエースに1K型ディーゼルが載った時は素直に100系ランクルにも載せりゃいいに?と思ったもんだけどね。
    ランクル300だって4気筒の日野のN04Cを載せりゃいいと思うけどね。
    今や4トン車だって6気筒なんて無いのにw
    まあ300がV8のまま200キロの軽量化なら拍手だけど何だか?計られるより謀られてる感じだよなw
    この辺りを書けないモータージャーナリストも大したことないけどね。

  4. 日産Y62サファリ(パトロール)のパクり。
    トヨタよ恥を知れ。

  5. 環境利権に真っ向勝負みたいなクルマで大いに結構♪世界中の砂漠に充電スタンドは無いし、バッテリーあがったら即死だし。
    欧米+中共がEVで日本車を追い落とそうとやっきなわけだが日本勢がEVに本腰入れたら又次の(プラスチックかな?)環境問題でっち上げてルールを変える、F-1と同じだ。国沢さんならよくご存知だろうがプラスチックは自然分解される20年以上まえに同じロジックの"不安煽り報道"がなされたが科学的に完全否定されている。マスゴミも人が入れ替わって過去を知らない。爺さんにも少し存在価値があるって事だろう。
    朝日新聞紙が大赤字で値上げだそうでさざ波の高橋洋一氏によれば新聞は10年で消えて無くなるそうで目出度い限りだ。不安煽りビジネスが消えて無くなる事を切に願う。

  6. これが外国車なら褒め称えるが日本車だと叩く、愛国心が無い日本はもうダメだ👎

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー