なぜ「ハンドルカバー」は軽ユーザーに人気? 見た目重視のお手軽カスタムの注意点とは
取り付け方を間違えると運転に支障をきたす可能性も…
もうひとつ、手軽であるにもかかわらず、ドレスアップ上級者に見えるカーグッズが「フットペダル」です。現在ではとくにアルミ製のものが主流になっているそうです。
「社外品のフットペダルを装着するのも手軽なドレスアップとして人気あります。純正のものは味気ない黒一色が多いのですが、銀色に輝くアルミ製のフットペダルを装着するだけで、グッとスポーティな印象になります。車種専用セットなど、デザイン性も操作性も十分に考えられているものが多いです」(カー用品店スタッフ)

なかにはアルミを、「肉抜き」と呼ばれるドリルド加工(穴あけ)によりさらに軽量かつスポーティに見せるものもあります。
「基本的に純正ペダルの上に被せるだけのタイプや両面テープで貼り付けるタイプが多く、装着時間もわずか数分で済みます。以前はスポーツカーに装着する人が多かったのですが、現在ではSUVやミニバンで装着するケースが一気に増えています」(カー用品店スタッフ)
ちなみにハンドルカバーやフットペダルに関しては厳密な規定がなく、装着した状態でも基本的に車検などは問題ありません。車検に影響がないというのも人気の理由のひとつでしょう。
手軽にできるドレスアップとして人気のハンドルカバーやフットペダルのカスタマイズですが、まったくのノートラブルとはいえない部分もあるようです。どんなトラブルに注意すべきなのでしょうか。
「ハンドルカバーがハンドルのサイズと適合していないケースが多いです。握ると内側でハンドルが泳いでしまい、操作性が悪化してしまいます。
値段や色、柄を優先して選んでしまうと、純正のハンドルにフィットしない場合もあるので、そういったトラブルがないように、お客さまには購入前にサイズ表などでご自身の愛車に適合しているかを確認していただくようにお願いしております」(カー用品店スタッフ)
たいていのクルマに標準で装着されているハンドルは、直径370mmから400mmとされています。以前は直径350mm以上でないと車検が通りませんでしたが、規制緩和によって操作に支障がなければ合格できるようになりました。
また最近ではトヨタ「プリウス」などで採用されている楕円形や、一部モデルでは「D型」のハンドルなどもあり、ハンドルカバーも適合したものでないと、操作に違和感があったり、とっさの操作に対応が遅れたりするなどのトラブルも考えられます。
「カバーなので当然握りも太くなります。滑り止め効果もあってハンドル操作がしやすく感じる人もいれば、太くなりすぎて逆に握りにくく感じる場合もあります。このあたりは販売店スタッフにご相談いただければアドバイスさせていただきます」(カー用品店スタッフ)
アルミ製フットペダルはさらに注意が必要です。もっとも多いのは、アルミ素材ゆえに滑ったり、両面テープの貼り付けがズレたりしてしまうというトラブルです。
「後付けのアルミ製フットペダルには滑り止め(ゴム)が付いているものも多いのですが、雨の日などで靴底が濡れているとかなり滑りやすくなります。
足は想像以上に力が加わるため、被せるタイプでも両面テープ固定タイプでもズレることがあります。
とくに両面テープ固定タイプはズレた状態で固まってしまうこともあるため、そうなった場合は貼り直して正しいポジションに戻す必要があります」(カー用品店スタッフ)
足元のペダルがズレた状態では、とっさの操作が必要な場面で操作に支障をきたす可能性もあります。
フットペダルは走行中に視認しづらい部分だけに、走り出す前に一度ペダルの操作感を試してみるのもいいかもしれません。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。










