世界中が待っていた!? 三菱「ラリーアート」復活! 今後の展開はどうなる?

三菱独自の「S-AWC」は走りにも期待大!

 三菱は将来的に電動車ラインアップのさらなる拡大を明言しています。電動車のメリットは環境対応だけでなく、モーターの応答性の良さや緻密な制御を活かすことで、走りのレベルアップにも効きます。

「アウトランダーPHEV」や「エクリプスクロスPHEV」はツインモーター4WDを用いたS-AWCの駆動力制御により、各々のキャラクターに合わせたハンドリング特性の実現に加えて、モード切り替えを使うと「ランエボ」譲りの意のまま&自在性の高い走りも可能にします。

 筆者は上記の2台に乗って、SUVであることを忘れてしまう走りを高く評価する一方で、その走りの良さが見た目から連想できないことが気になっていました。

 その辺りはラリーアートというグレードが存在すれば解決できるでしょうし、さらに“攻めた”セットアップも可能になるはずです。

 実は筆者は三菱車の試乗会に行く度にそんな提案をしていましたが、どうやら可能性が見えてきました。

さまざまな走行状態で、4輪のタイヤ能力をバランスよく最大限に発揮することを可能とする制御技術「S-AWC」を搭載する「エクリプスクロスPHEV」
さまざまな走行状態で、4輪のタイヤ能力をバランスよく最大限に発揮することを可能とする制御技術「S-AWC」を搭載する「エクリプスクロスPHEV」

 さらに今回の発表で加藤隆雄社長兼CEOは「将来的にはモータースポーツの関与も検討している」と公言しました。

 といっても、最初は小さな規模だと思いますが、元気な三菱自動車に戻るためのカンフル剤になってくれることは間違いないでしょう。

 ちなみに2021年4月から三菱自動車のホームページ内から消えていたモータースポーツのコンテンツが復活しています。これは偶然、それとも今回の布石だったのでしょうか。

 そんな未来のためにも、今期(2022年3月期)の業績は何としてでも黒字化を達成してほしいものです。

 ちなみに日本市場では新型アウトランダーPHEVが2021年内に導入予定と発表。

 すでに北米に導入済みの新型アウトランダー(こちらはガソリン車)が好評と聞いているので、期待値は俄然高まります。

【画像】めちゃ懐かしい! 往年のラリーアート仕様などを見る!(22枚)

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Writer: 山本シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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