まさにバブルが生んだ名車たち! 超絶人気を誇った日産「パイクカー3兄弟」を振り返る
クーペスタイルで登場した第3弾「フィガロ」
バブル景気も終焉を迎えようとしていた1991年に、第3弾として「フィガロ」が発売されました。同じくマーチのシャシをベースに開発されましたが、他の2台のように3ドアハッチバックではなく、2ドアクーペのボディで登場。
さらにフィガロは、サイド部を残して中央部がオープンできるオープントップのルーフが採用されました。
インテリアは、コンパクトカーでは珍しい本革シートが採用され、アイボリーのカラーと相まって上質で優雅なテイストに仕上げられていました。
さらにメーターやオーディオなどのデザインもこれまで以上に凝っていて、数字にはクラシカルなフォントを使うなど、内外装とも英国調のスポーツカーといった雰囲気です。
エンジンは76馬力を発揮する1リッター直列4気筒ターボエンジンとなり、オープン化に伴う重量増に対応。クルマとしてのキャラクターもこれまでと異なるコンセプトからか、MTは設定されず3速ATのみとなっています。
販売台数は当初は8000台の予定でしたが購入希望者が多かったため、最終的には約2万台が販売されました。とはいえパオまでの勢いはだいぶ下火となった印象で、話題性という点でもインパクトは薄れていたといえます。
なお、フィガロは日本国内のみのモデルでしたが、生産終了後にイギリスでも人気を博し、かなりの台数の中古車がイギリスへと渡り、今ではオーナーズクラブがあるなど愛され続けています。
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今回、紹介した3車種は「パイクカー3兄弟」と呼ばれますが、これは後に付いた俗称です。
その後も同様なコンセプトのモデルがありますが、一般的にパイクカーと呼ばれるのはこの3兄弟だけといってよく、それほど強烈なインパクトがありました。
バブル景気とともに誕生して消えていった3兄弟は今も人気が高く、愛好しているユーザーも多数存在しています。
所有することが目的というコンセプトであるパイクカー3兄弟は、現在でも通用するオーラがあるということでしょう。
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