今では絶滅寸前? 過激すぎない往年のFFホットモデル5選

直近に完売となって話題のホンダ「シビックタイプR」や、ルノー「メガーヌ R.S.」といったFFの高性能モデルが注目されていますが、これらはさすがにハイパワーすぎて、公道ではストレスを感じてしまうかもしれません。一方、かつてはそこそこのパワーで秀逸な走りが可能なFFが存在。そこで、1980年代に誕生した過激すぎないFFホットモデルを、5車種ピックアップして紹介します。

往年のハイパワーすぎないFFホットモデルを振り返る

 技術の進歩は目覚ましく、近年はFF車でもハイパワーなモデルが登場するようになりました。かつては加速時のトラクションがかかりにくいことからFFのパワー限界はそんなに高くありませんでしたが、いまではホンダ「シビックタイプR」やルノー「メガーヌ R.S.」などは300馬力に到達しています。

1980年代に登場した過激すぎない性能のFFホットモデルたち
1980年代に登場した過激すぎない性能のFFホットモデルたち

 しかし、これほどのパワーを公道で発揮できるシーンは限られており、むしろストレスを感じてしまうこともあるはずです。

 そこで、1980年代に登場したFF車のなかから、過激すぎないスポーツモデルを5車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「シビック Si」

高性能化へシフトした記念すべきモデルの「シビック Si」
高性能化へシフトした記念すべきモデルの「シビック Si」

 ホンダ「シビック」は次世代のFF大衆車として誕生しました。このシビックが最初の大きな転換期を迎えたのは1983年に発売された3代目ではないでしょうか。

 通称「ワンダーシビック」と呼ばれた3代目は3ドアハッチバックと4ドアセダン、5ドアステーションワゴンの「シャトル」をラインナップ。

 なかでも主力だったのが3ドアハッチバックで、外観はロー&ワイドを強調した安定感のある直線基調のフォルムで、見た目にもスポーティな印象です。

 トップグレードである「25i」は、軽量な車体に100馬力(グロス、以下同様)を発揮する1.5リッター直列4気筒SOHCエンジンを搭載。ローパワーといえますが、わずか830kg(MT)という車体でスピーディな走りが可能でした。

 しかし、ライバル車がターボエンジンやDOHCエンジンを搭載したことから、1984年に新開発の1.6リッター直列4気筒DOHC「ZC型」エンジンを搭載した「シビック Si」を発売。

 ホンダの4輪車では、「S800」以来14年ぶりにDOHCエンジンが復活を果たしたことになります。

 シビック Siは最高出力135馬力を発揮し、少々重くなったとはいえ890kg(MT)と十分に軽量な車体で、ワインディングでは腕に覚えがある若者たちを虜にする走りを披露しました。

●トヨタ「カローラFX-GT」

シリーズ初のFF2BOXかつスポーティなモデルの「カローラ FX-GT」
シリーズ初のFF2BOXかつスポーティなモデルの「カローラ FX-GT」

 前出のシビックと同様に、トヨタ「カローラ」も1980年代に大きな転換期を迎えました。

 それが1983年に登場した5代目で、「レビン」を除くセダン系モデルがシリーズ初のFFとなったのです。

 そして、1984年には派生車としてFF2BOXの「カローラFX」がデビュー。ボディタイプは3ドアハッチバックと5ドアハッチバックが設定され、まさにシビックを意識したといえます。

 トップグレードの「GT」は3ドアのみで、シャシは5代目カローラセダンをベースとしており、サスペンションは4輪ストラットの独立懸架を採用。

 GTに搭載されたエンジンは、最高出力130馬力を発揮する1.6リッター直列4気筒DOHCの「4A-GELU型」を搭載し、AE86型と同じエンジンながら横置きに改められています。

 カローラのスポーツモデルとしてFRのレビン、FFのカローラFXという盤石のラインナップを展開し、とくにカローラFXはシビックと人気を二分するほどでした。

 その後、カローラFXは代を重ねて3代目まで続き、現在の「カローラスポーツ」へと系譜は受け継がれています。

●フォルクスワーゲン「ゴルフ GTI 16V」

当時はあらゆる面で国産車を凌駕していた「ゴルフ GTI 16V」
当時はあらゆる面で国産車を凌駕していた「ゴルフ GTI 16V」

 前述のシビック SiやカローラFX-GTの登場に大きな影響を与えたのは、1974年に発売されたフォルクスワーゲン初代「ゴルフ」ではないでしょうか。

 初代ゴルフは、「タイプ1(ビートル)」の後継車として開発されたFFコンパクトカーで、ジウジアーロによるデザインと優れたパッケージングが高く評価され、後に世界中のコンパクトカーのベンチマークとなります。

 1976年にはエンジンやシャシをチューニングしたスポーティグレードの「ゴルフ GTI」を追加ラインナップ。これは、いわゆる「ホットハッチ」の先駆け的な存在でした。

 そして、1983年に登場した2代目にもGTIがラインナップされ、1985年に日本へも初めて正規輸入が開始されました。

 2代目GTIのエンジンは当初8バルブの直列4気筒SOHCでしたが、1987年に最高出力125馬力を発揮する1.8リッター直列4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載した「GTI 16V」にアップデート。

 当然ながら足まわりもチューニングされ、外観は標準モデルから大きく変わっていませんが、グリルやバンパー、サイドモールにGTIの伝統となる赤いラインが入れられるなど、控えめにスポーティさをアピールしています。

 ゴルフII GTIは国産ホットハッチと同等の車格でしたが品質については1枚上手で、ボディの剛性感やハンドルやアクセル、ブレーキなどの操作フィーリング、コーナーや高速時の走行安定性といったところは、国産車を大きく凌駕していました。

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