マツダ「CX-8」の強力なライバル! 3列7人乗りSUV プジョー「5008」はどんなクルマ?
3列7人乗りSUVの人気モデル マツダ「CX−8」との違いとは
マツダCX-8は全長が4900mmあり、さすがに3列目の居住空間は圧倒的に上回るが、ルーフエンドの形状やリアウインドウの角度を立たせたことで、頭頂部から後頭部にかけての余裕は5008が上回るほどだ。
3列目シートは、折り畳んで床面に潜り込ませるように収納することができる。荷室側から見ると下にシートがあるとは思えないほどスッキリと収まるので、702リットルの大容量のトランクを持つ5名乗りSUVとしてのニーズにも応える。さらに2列目も倒すと最大で約1862リットルものスペースが出現する。
後席へのアクセス性も良好で、リアドアが大きくて乗り降りしやすい。最大7人の乗員が平等に移動を楽しめるようにとのことから、2列目も欧州製MPVでは一般的な3分割タイプとなっている点もCX-8との大きな違い。4WDの設定がない割り切りにより、センタートンネルの膨らみがなく、後席のフロアがフラットになっているのも重宝する。
ガソリン1.6リッター直列4気筒ターボも選べるが、多人数を乗せて遠出する機会の多いであろう5008の本命は、やはり「BlueHDi」と呼ぶ2リッターディーゼルだろう。
低圧縮を誇るマツダのスカイアクティブに比べると音や振動はそれなりに感じるものの、最新の8速ATによるスムーズな走りも手伝って、ディーゼルらしいリニアで力強い加速を味わうことができるのがうれしい。Sportモードを選ぶと、よりアクセルレスポンスが向上するとともにサウンドによる演出も楽しめる。
適度に引き締まっていながらも、路面にしなやかに追従する足まわりも最新のプジョー車らしい。長めのホイールベースによりスタビリティが高い中でも、ハンドリングが予想以上にクイックに味付けされているのも印象的だ。
3008GT ハイブリッド4のようなプラグインハイブリッドや4WDは、3列シートとの両立が難しいため5008に設定される予定はないようで、2WDのみの設定である点はCX-8との大きな違いだ。
どうしても4WDを求めるならば、5008はショッピングリストからは落とさざるをえないが、悪路走破性を高める独自の電制デバイス「アドバンスドクリップコントロール」を搭載しており、会場に特設されたオフロードコースでもけっこうな走りっぷりを披露したことを、念のためお伝えしておきたい。
また、じつは価格もCX-8とそれほどかけ離れておらず、上級グレードであれば40万円程度の差にすぎないこともあらためて認識した次第である。
独特の世界観と優れた利便性を兼ね備えた5008は、3列シート車を求めるクルマ選びにこだわる層にとって、なかなか高い訴求力を持っているといえそうだ。
Peugeot 5008 GT BlueHDi
プジョー5008GT ブルーHDi
・車両価格(消費税込):501万6000円
・全長:4640mm
・全幅:1840mm
・全高:1650mm
・ホイールベース:2840mm
・車両重量:1690kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
・排気量:1997cc
・駆動方式:FF
・変速機:8速AT
・最高出力:177ps/3750rpm
・最大トルク:400Nm/2000rpm
・WLTCモード燃費:16.6km/L
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