最後のFRモデルとなった日産を代表する大衆車とは? 「310型 サニー」を振り返る
今でも愛され続ける理由は310型サニーのベーシックさにあり
310型 サニーは先々代の110型 サニーのような、シャープで直線基調のコンパクトボディとしたことで、人気が回復。
ボディバリエーションは2ドア/4ドアセダン、3ドアハッチバッククーペ、2ドア/4ドアバンが用意され、4ドアセダンのボディサイズは全長3995mm×全幅1590mm×全高1370mmとなり、同時期の3代目カローラと大差ないものになりました。
1979年にはステーションワゴンの「サニーカリフォルニア」を追加。当時のステーションワゴンは商用バンと共通のボディでしたが、サニーカリフォルニアはリアゲートを大きく傾斜させた専用のデザインとされた意欲作です。
さらにアメリカのステーションワゴンのようなボディ側面に木目デカ―ルを採用するなど、クルマをレジャーで使うことを望んでいたユーザーから注目されました。
4代目サニーには、初代サニー用に開発された直列4気筒OHV「A型」エンジンの改良型を搭載。1.2リッターと1.4リッターが用意され、1978年には環境と燃費を考慮したEGI(電子制御燃料噴射)の1.4リッター「A14E型」が上位グレードに設定され80馬力を発揮しました。
さらに1980年には1.2リッターエンジンは1.3リッターへ、1.4リッターは92馬力を誇る1.5リッターへ排気量を拡大します。
シンプルで整備性を考慮した構造のA型エンジンは、すでに古典的なOHVのターンフローであるにも関わらず、トルクフルで扱いやすく高回転まで軽快に回る特性が高く評価され、国内と海外を合わせ多くの販売実績を残しました。
サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがコイルスプリングの4リンクリジットアクスルとなり、先代までのリア・リーフリジッドからは進化を果たします。
ラインナップのなかでも3ドアハッチバッククーペはスタイリッシュなフォルムから、若者を中心に人気を獲得。このモデルをベースにしたマシンにより、モータースポーツの世界でもサニーは2代目以来の輝く存在となったことからも若者に訴求できたといえます。
成熟したA型エンジンは、レースでは1万rpmを許容するほどハードにチューニングされるなど、高い耐久性を誇り、いまも名機として語り継がれる存在です。
そして、1981年に5代目のB11型が登場。時代の流れからFF化され、エンジンも近代的なSOHCにスイッチしました。
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310型 サニーは世界的なコンパクトカーのFF化の流れや、旧態依然としたエンジンを搭載するなど、時代に取り残されたような感もありますが、実際にはコンパクトなFR車とOHVエンジンという技術の集大成といえるモデルではないでしょうか。
令和となった現在でもオールドカーによるレースでは、「A型エンジンが載った最後のFR車」として310型 サニーは現役で活躍しているほどです。
愛好家からは「310(サンイチマル)」と呼ばれ、高性能なFR大衆車として今も愛されています。
この310サニーのA型は特に素直なエンジンだったな。
フォークリフトにまで使われた名機
富士スピードウェイで開催されるレースを何度か見に行った事があるんですが・・・
あれだけブン回しても故障リタイヤが少ないのが凄いんですよ(笑)このA型エンジン
スタイルは110クーペの方が好きだけど…このA15にも興味ありあり(笑)いつかは手に入れたいですね。