なぜヴェルファイアに「クラウン」名称採用? ミニバン・SUVに王冠装着の理由 中国でも憧れの存在か
中国で登場! クラウンを冠する「ヴェルファイア」と「クルーガー」とは
今回、クラウンの車名が冠された2台は、「クラウン・ヴェルファイア」と「クラウン・クルーガー」です。
クラウン・ヴェルファイアは、2019年の上海モーターショーにて中国市場への投入が発表されたヴェルファイアのマイナーチェンジモデルです。
トヨタと広州汽車の現地合弁である「広汽トヨタ」が10年前から中国国内で販売をおこなう姉妹車のアルファード同様、完全に日本国内での生産となるため、中国市場では輸入車の扱いとなります。
高い関税(15%)や輸入に関する手数料が課せられており、中国での新車価格(定価)は81万9000人民元(邦貨換算:1364万2000円)からに設定されています。
しかし、「新古車」として実際に販売される価格はさらに高額で定価+500万円、2000万円前後で取引されている実情があり、それほど人気が高いクルマだということがわかります。
クラウン・ヴェルファイアの発表時に、一汽トヨタは次のように説明しています。
「クラウンは、中国で高い評価を得ており、高級フラッグシップセダンの手本です。そのため、中国の消費者にとって高級イメージの代表となっています。
今回、クラウンブランドがヴェルファイアと手を組んだことで、中国市場におけるハイエンドMPVモデルのベンチマークとなり、ハイエンドユーザーをさらに満足させることができるようになりました」
また、クラウンのイメージについて、北京で自動車販売店を経営するB氏は、次のように説明しています。
「クラウン・ヴェルファイアはクラウンのエンブレムをつけることで定価が2万元(約30万円)上がっています。
中国では『クラウン=伝統的な高級セダン』というイメージですから、クラウンエンブレムを付けたヴェルファイアは高級なイメージをさらに強くするでしょう。
ヴェルファイアはアルファード同様、かなり人気のミニバンではありますが、中国市場に投入されてまだ2年ということと、中国市場で10年以上の歴史を持ち、絶対王者的人気を持つアルファードの前では少々キャラが薄い印象があります。
ヴェルファイアと同じタイミングで中国での販売を発表したレクサス初のミニバン「LM」はこれまた超人気車種で、実際には3000万円以上で取引されています。
今回、ヴェルファイアにクラウンのエンブレムをつけることでヴェルファイアもクラウン並みの高級ミニバンであるというイメージを与え、キャラクターを際立たせる狙いがあると思われます」
一方のクラウン・クルーガーは、これは北米市場などで販売されている「ハイランダー」のXSEグレードをベースとしている車両です。
ハイランダー自体は、広汽トヨタがすでに生産・販売をおこなってきており、今回のクラウン・クルーガーはそれに対する姉妹車という立ち位置になります。
上海モーターショーでクラウン・クルーガーを取材した中国メディアの記者は印象を語ります。
「中国は左ハンドルのクラウンをもっとも長く生産した国ということもあり、クラウンに愛着を持つ人もたくさんいます。とくに40-50代以上の層ですね。
クラウン・クルーガーは一汽トヨタ版ハイランダーという立ち位置で、クラウン・ヴェルファイアよりは、『便宜的にクラウンマークを付けた』感が強い印象です」
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日本では、いまだに「クラウン=セダン」という印象が強いものの、クラウンブランドを継承した新たなモデルは中国の人々では、受け入れられているといえそうです。
今後、一汽トヨタで販売される車種にはほかにもクラウンを冠するモデルが登場する可能性があるかもしれません。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
最近のトヨタは日和見主義的でブランドの信用力を低下させていると感じる。販売店の再編による車種統合でVOXYは廃版との情報が出ていたが、その後販売が好調になると生産継続の情報が出る。ヴェルファイアも同様でアルファードと統合と言いながらクラウンの名を付属させて生産継続。そのクラウンはセダンからSUVに方向転換との情報を出しながらこの状態。もともと他社に先駆けて冒険をすることがなく、後出しジャンケンで高い販売力によって成功してきたが、こうも度々ユーザーを裏切るようではブランドの信頼も低下すると思う。クラウンヴェルファイア、グランエース、、レクサスLMと車種統合とは逆の流れも感じる。
財力を見せつける小道具に成り下がってしまったな。
アルファード系の先祖は初代グランビア、今でもその血族は救急車で現役だけど、やがてはウィンダムやアバロンの下駄に増築したミニバンがアルファードとして出たわけだけど、とにかく乗り心地が悪すぎるし重すぎる。
クラウン云々よりアルファード系を高級と洗脳する辺りが市場を侮ってる証だし、見極めるほうも肥えた目で車を診てほしいね。
おそらくはゼロクラウン時代だったら王冠のバナナの叩き売りはしなかったろね
要はクラウンは消費期限間近の牛乳でアルファード系はヨーグルトと言ったところか?w