中国「ファーウェイ」が新車販売に本格参入! 通信機器大手が販売するSUV「SF5」とは
日本ではスマホメーカーという印象が強い中国のファーウェイですが、上海モーターショー2021にて、セレスのSUV「SF5」を販売することを発表しました。
売るのはスマホだけじゃない! 新車販売も手掛けるファーウェイ
2021年4月19日から中国・上海で開催されている上海モーターショーにて、中国の新興電動車メーカー「セレス」(中国語名:賽力斯)は自社のSUV「SF5」を通信機器大手のファーウェイ(中国語名:華為)が販売すると発表しました。
通信機器大手のファーウェイが販売するSF5とは、どのようなクルマなのでしょうか。
今回、発表された特別仕様車はセレスが2019年4月に発表したSF5をベースに、ファーウェイ製の各種装備が搭載された特別なグレード「華為智選(=ファーウェイスマートセレクション)」となっています。
ファーウェイは、1987年に中国広東省の深センで設立された通信機器の大手メーカーです。
スマートフォンなど世界中に通信設備事業を展開しており、同社の製品は170か国以上の国で導入されています。
通信機器大手ではあるもののクルマを生産したことはなく、今回のように直接販売するのも今回が初めてです。日本で例えるなら、銀座のソニーストアでクルマを販売するようなものだといえます。
一方で、クルマ本体の開発や生産を担当するセレスは、重慶小康工業集団の傘下企業である「重慶金康新能源汽車」によって展開されている電動車メーカーです。
元々はSFモーターズという名前でカリフォルニア州のシリコンバレーにて設立され、アメリカのEVメーカー、テスラの共同創業者であるマーティン・エバーハード氏もアドバイザーとしてかつて加わっていた(2018年7月に退職)会社です。
2017年6月には、ハマー「H2」などを生産していたAMゼネラルのインディアナ州にある工場を買収し、ここをアメリカでの生産拠点とすることを発表しました。
2018年にはSF5と「SF7」のコンセプトモデル2台を発表し、2019年中の北米市場への参入も発表されましたが、未だ参入は実現していません。
ちなみに公式ホームページによると、日本の神奈川県にも研究開発施設を持っているとしています。
2018年の発表当時、SF5は純粋な電気自動車としてそのコンセプトモデルが発表されました。
しかし、現時点で実際に販売されているのはガソリンエンジンを搭載するレンジエクステンダーモデルのみです。
レンジエクステンダーとは、充電可能なEVに発電用のガソリンエンジンを備えた方式です。
2020年に最初の100台を予約していたユーザーにデリバリーしたといいますが、滑り出しはあまり順調といえないでしょう。
現在、一般に販売されているSF5は、1.5リッター直列4気筒エンジン(SFG15TR型)と自社開発のモーター(SEP200型)、そしてファーウェイが開発に携わった「DriveONE」と称される駆動システムを搭載しています。
合計最大出力は543hpとなり、NEDC方式でのバッテリー航続距離は180キロ、発電用エンジンと合わせた合計航続距離は1000キロを超えるとのことです。
加速力においては、静止状態から時速100キロまでの加速を4.68秒としているので、中型SUVとしては高い加速性能を有しています。
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