軽自動車ながら超絶性能を手に入れた! 歴代スズキ「アルトワークス」を振り返る

軽自動車の馬力自主規制が64馬力になったのは1987年に誕生した「アルトワークス」がきっかけです。軽自動車における高出力競争の象徴的存在のアルトワークスですが、常に最速を目指して進化してきました。そこで、歴代のアルトワークスを振り返ります。

パワー競争の頂点に立って進化を続けた「アルトワークス」とは

 1980年代の終わり頃、国産自動車メーカーが国内市場で正規に販売するクルマに対して、エンジンの出力(馬力)を一定数以上出さないと自主的に定めた馬力規制が始まりました。

 規制値は登録車では280馬力、軽自動車は64馬力となっていましたが、登録車の規制が2004年に廃止された後も軽自動車では継続しています。

近代的な高性能軽自動車の先駆け的存在だった「アルトワークス」を振り返る
近代的な高性能軽自動車の先駆け的存在だった「アルトワークス」を振り返る

 これは昭和の時代に、増加傾向にある交通事故を理由に政府が発令した「交通事故非常事態宣言」に対応したかたちでしたが、軽自動車における64馬力自主規制は1987年に発売されたスズキ「アルトワークス」がきっかけです。

 そこで、常にスポーツマインドを色濃く漂わせ続けた歴代「アルトワークス」を振り返ります。

※ ※ ※

 まずは、簡単に「アルトワークス」の誕生までを紐解きます。

 軽乗用車「フロンテ」の商用車版姉妹車として1979年に登場した4ナンバー商用車(軽ボンネットバン)の「アルト」は、当時の税制面で格段に有利だったことや機能最優先に徹した簡潔な仕様で、47万円という驚異的な低価格を実現し、大ヒットを記録。

 その後は競合メーカー各社も軽ボンネットバンを発売し、一大マーケットを構築しました。

 1980年代になって軽自動車でもターボチャージャーの装着が認可されると、1983年に三菱が39馬力を発揮する550cc直列2気筒SOHCターボエンジンを搭載した「ミニカエコノターボ」を発売。

 ダイハツは「ミラクオーレターボ」、スバルは「レックスコンビターボ」を発売して三菱に追従し、1985年にはスズキは2代目アルトに軽自動車初の電子制御燃料噴射装置付き3気筒SOHCインタークーラーターボモデル「アルトターボ」を追加ラインナップしました。

 こうして軽自動車市場ではパワー競争が勃発し、1986年には軽自動車初の1気筒あたり4バルブ化された3気筒DOHCエンジンを搭載した「アルトツインカム12RS」と、より高性能な「アルトターボSX」を市場投入しました。

 そして、1987年には軽自動車トップの64馬力を発揮する「F5A」型550cc3気筒DOHCインタークーラーターボエンジンを搭載した初代「アルトワークス」が誕生。

 FFの「RS-S」と「RS-X」、軽自動車初のビスカスカップリング式フルタイム4WDの「RS-R」のバリエーションが揃い、一気にスポーティ軽自動車の頂点に立ちました。

 その走りは強烈なもので、外装はRS-XとRS-Rには大型のエアロパーツを標準装備し、ピンクを基調としたポップな内装で、若者の心をガッチリとつかみ、一躍ヒット作となります。

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