自工会豊田会長 クルマの100%電動化に言及!「e-フューエル」が実現する日本らしいカーボンニュートラルとは
2021年4月22日おこなわれた日本自動車工業会の定例会見で、豊田章男会長は東京モーターショー2021の中止とカーボンニュートラルについて言及しました。日本におけるカーボンニュートラルは、どのように進めていくべきなのでしょうか。
カーボンニュートラルに役立つ「e-フューエル」って何?
毎月おこなわれている日本自動車工業会(自工会)の会長の定例会見ですが、このところ豊田章男会長の本音トークが、メディアを通じてユーザーの間でも大きな話題になっています。
そうしたなか、2021年4月の定例会見では、ふたつの発表がありました。

ひとつは、2021年10月に開催を予定していた東京モーターショーの中止決定です。
新型コロナ禍の出口がいまだに見えないなか、開催における入場者の安全確保に対する不安が解消できず、オンラインなどでの開催も検討したといいますが、やはり2019年開催で入場者に好評だったリアルな体験の実施が難しいと判断したことで最終的に中止が決定しました。
そのなかで「次回の『東京モビリティショー』を期待して欲しい」(豊田会長)という表現があり、ショーの名称も含めて、今後モーターショーの在り方自体が大きく変化することを示唆しました。
そしてふたつ目の発表は、今回の定例会見での主要テーマである「カーボンニュートラル」についてです。
「カーボンニュートラルの本質を『正しく理解』し、みんなで対応することが必要」として、メディアやユーザー、そして日本の自動車産業界全体に対して訴えかけました。
そのうえで、日本は欧米や中国とは違うカーボンニュートラルを目指すべく「日本らしい方法として、カーボンニュートラル燃料の研究開発と利用促進を進めるべきだ」と主張したのです。
カーボンニュートラル燃料とは、「e-フューエル」のことを指し、CO2と水素から作られる合成燃料で、ガソリン、ディーゼル燃料、ジェット燃料の代替として使うことができます。
発電所や工場から排出されたCO2を再利用することで、カーボンニュートラルに役立つという考え方です。
e-フューエルを日本で利用するための方法は大きくみっつあります。
ひとつ目は、日本国内で排出されるCO2と、日本国内で生成した水素を使う方法。ふたつ目は、水素を海外から輸入する方法。
そしてみっつ目は、海外で製造したe-フューエルを国内へ輸入する方法です。海外から輸送時に使う船舶でも、e-フューエルを使います。

































