年間約5万件!? 意外と多い「ロードキル」 車と動物の事故を防ぐ対策とは?
NEXCO東日本がおこなっている対策は?
高速道路のロードキルを減らすためにどんな対策がおこなわれているのでしょうか。NEXCO東日本に聞いてみました。
NEXCO東日本では、大きく分けてみっつの対策をおこなっているといいます。
ひとつ目は、動物の生息地域や事故発生地域などに「注意喚起のための標識」の設置です。ダイヤ形の黄色い標識に動物の姿が描かれている標識を見たことがある人も多いでしょう。
これは道路に動物が侵入しやすい区間を示しており、注意しながら運転する意識が必要です。
ふたつ目は「動物侵入防止柵の設置・改良」です。
大型動物の侵入を防ぐ大型フェンスの設置や、フェンス内に侵入したシカが内側からフェンスを飛び越えるための「アウトジャンプ」の設置、小動物の侵入を防止するためのフェンスの下側を閉塞。
鳥類の移動経路を誘導するための「飛翔誘導ポール」を設置するなど、かなり細かい部分まで対策を施しています。
みっつ目は「道路構造物を利用したけもの道の確保」です。
高速道路下部に動物が通り抜けられる「動物専用トンネル(いわゆるアンダーパス)」や「動物横断ボックス」などの設置、シカなどが本線に侵入せず横断できる「動物横断跨道橋(オーバーブリッジ)」も設置されています。
ドライバーが高速道路上にシカやクマなどを見かけた場合は、安全な場所まで離れてから、高層道路本線上に1kmおきに設置されている(トンネル内は200mおき)『非常電話』を使うか、携帯電話などで「#9910」にかける「道路緊急ダイヤル」で報告することを、NEXCO東日本では推奨しています。
もしロードキルによってクルマが故障した場合は、通常の物損事故と同じく、まずは警察に通報して状況を説明し、続いて自動車保険会社などに報告・相談して指示を仰ぎます。
また可能であれば路肩に寄せて安全な場所まで避難させることで、二次的な交通事故を防ぐことができます。
※ ※ ※
動物との接触事故は、高速道路よりも山岳部の一般道で多く、小動物は高速道路に侵入するケースが多いようです。ただ無理に避けようとハンドル操作を誤ると、自損事故を起こす可能性もあり、注意が必要です。
ドライバーには、動物の活動時間である深夜や早朝に山間部を走行する場合などにおいては、とくに周囲を注意することが求められます。
一般道だけでなく高速道路でも動物が侵入してくる危険性を頭に入れつつ、運転する意識が必要です。
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