絶滅不可避のMT車「運転が楽しい」人気は健在!? エンストや坂道発進が怖い「MT車あるある」とは
MT車のメリットは運転が楽しいこと! デメリットは?
MT車に関するエピソードについても聞いてみました。まずは、MT車の良いところとは、どんなことなのでしょうか。
「運転していて楽しい」「車を操る感覚が好き」「免許取得以来ずっとMT車乗り継いでいる」など、運転の楽しさをMT車のメリットとしてあげる人が多かったです。

「仕事でトラックに乗るようになってからマツダのMT車を買った」「仕事で半強制的にMTを運転せざるをえない状況になったが、いつの間にかMTを楽しく感じるようになっていた」など、仕事でMT車に乗ってその魅力にハマったという人もいました。
MT車というとスポーツカーや高性能車のイメージが強く、アンケートでもホンダ「シビック タイプR(FD2)」や「ミニクーパー」に乗っている回答者がいるなか、意外にも多かったのが商用車です。
「田舎だと家族が軽トラに乗っていたりするので都会よりはMT車に乗る機会が多い」「免許を取って最初に運転したMT車はディーゼル四駆のハイエース」「消防団に所属していた際にポンプ車の運転をして面白かった」など、働くクルマはMT車が主流となっています。
ほかにもMT車のメリットとして「押しがけができた」ことをあげる人がいました。
では、MT車のデメリットはどうでしょうか。「MT車あるある」ともいえるエピソードをあげる回答者が続出しています。
「軽トラのMT車を極たまに運転すると、はじめはエンストしてしまう」「配達用バンでエンストして発進できず、信号を1回見送ってしまった」などのエンストや、「坂道発進が苦手で、回転数を上げすぎてスキール音をさせながらスタートした」という坂道発進といった発進に関する問題。
また、「クラッチを踏まないで一生懸命ギアを入れようとたことがある」「半クラが難しい」といったクラッチ操作の問題など、エンストをしないように操作するという部分で問題が起きるケースが多いようです。
AT車はシフトをDに入れてブレーキを離せばアクセルを踏まなくても前に進みますが、MT車はクラッチを踏んで(切って)シフトを1速に入れ、アクセルを踏んで回転数を上げながらクラッチを離す(つなぐ)という操作が必要になり、とくに発進時はもっとも緊張する瞬間だといえます。
逆にMT車に乗り慣れている人がたまにAT車に乗り、「AT車には存在しないクラッチを踏んでしまうことがある」という人もいました。
ほかにも、「渋滞中に左足がつってクラッチが踏めなくなったことがある」「踏切が怖い」「妻がAT限定なのでMT車が買えない」「入社した会社にてMTを求められたため慌ててAT限定を解除。その後数年乗る機会がなく、出張で初めての公道を走り、ギアを1速から上げられなかった」といったコメントも見受けられました。
※ ※ ※
MT車が減っていることに間違いはありませんが、トヨタやマツダなど、AT全盛の現在において、MT車を積極的に設定するメーカーもあります。
トヨタは「iMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)」と呼ばれるエンストしづらい新機構を開発し、「ヤリス」や「カローラシリーズ」「C-HR」といったモデルに搭載。
マツダは、「CX-8」と「MX-30」、OEM車以外のモデルにMT車を設定するなど、自らの手足で操る楽しさを提供しています。
ほかにも坂道発進時に後ろへ下がらないように数秒ブレーキをホールドする「ヒルスタートアシスト」や、エンストしてもクラッチを切ればエンジンが再始動する機能、シフトチェンジ時に回転数を自動で合わせてくれる「ブリッピング機能」などを備えたMT車もあり、かつてに比べるとずいぶん乗りやすくなっているようです。
クルマの電動化が進むとMT車は完全に消えてしまうでしょう。シフトチェンジが面倒だったり渋滞が辛かったりということもありますが、それもMT車でしか味わえないことです。
いましか乗れないMT車だからこそ、あえて乗ってみるのも良いのではないでしょうか。
Writer: くるまのニュース編集部
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