首都高「最大1950円に値上げ」なぜ? 将来的な無償化は実現する? 知られざる料金の話
2021年3月12日、首都高は「2022年4月に最大料金をこれまでの1320円から1950円に引き上げることを検討」していることが話題になりました。「また値上げか」と、ため息をつくドライバーの声も見られるなか、値が引き上げられる背景には一体どういった理由があるのでしょうか。
ETC車で料金上がるのは「35.7km以上/1320円分以上」となる?
首都高速道路は、2022年4月に最大料金をこれまでの1320円から1950円に引き上げることを検討していることが話題になりました。
「また値上げか」と、ため息をつくドライバーの声も見られるなか、値が引き上げられる背景には一体どういった理由があるのでしょうか。
首都高速道路(以下、首都高)は国土交通省が発表した、「首都圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)」に基づき、今後の高速道路料金の具体案を2021年3月12日に明らかにました。
そのなかで、2022年4月に普通車の最大料金を1320円から1950円に引き上げるとしています。
この最大料金の引き上げについてSNSでは、「一気に600円以上の値上げかよ!」「料金あがってかなり痛手」といった悲痛な声をあげるドライバーが見受けられます。
一見、すべての価格設定が上がって支払う料金が増えると思うユーザーも多いでしょう。
ですが、実際には霞が関から渋谷(5.1km)や、空港中央から横浜青葉(34.2km)などの35.7km未満の区間では料金に変わりません。
価格設定が変わるのは、新宿から横浜公園の43.8km区間で、従来の1320円から1590円の値上げ、高谷から横浜青葉の54.7km区間は1940円、並木からさいたま見沼の86.6km区間が1950円と設定されるようです。
また、ほかの高速道路の利用料金と比べて見てみると特別値段が高くなるということはないといえます。
NEXCO中日本が管理する東名高速道路と比較してみると、東京から大井松田間(57.9km)では利用料金が1920円となるものの、首都高の最長距離となるさいたま見沼(埼玉線)から並木(神奈川線)間は86.6kmありますが、現状の利用料金では1320円となっています。
値上げにより最大料金が適用されると1950円となるものの、それでも東名高速道路の同距離区間(東名川崎ー御殿場間:83.7km)が2620円なのを考えると、まだまだ割安な料金設定といるでしょう。
今回の利用料金引き上げの背景について、首都高速株式会社の担当者は以下のように話します。
「首都高での利用料金については、2016年4月に対距離制を基本とする料金体系へ移行しています。移行から5年が経ち、さらに料金体系の整理や統一を進めるとともに、激変緩和措置として今回新たな上限料金の設定をおこないました。
今回、値段が上がった部分だけを見ると、料金が変わったとご意見を多々いただくこともありますが、実際には35.7km以上の長距離走行をおこなうドライバーへの影響があるといえます。
そういった利用者を考慮し、深夜割引にて20%割引を導入したり、大口・多頻度割引を導入したりと、バランスを取るような措置も取っています。
通常利用されているお客さまであれば、特別影響がないと思うので、そちらはご安心いただければと思います」
お話の中から、なんで値上げかの具体的理由が見当たらない。そして東名などの高速道路と首都高を比較されているが、利用目的が私としては違うのではないかと思う。距離だけを根拠にするのは間違いと思う。