ベントレーがワンオフした「ベンテイガ・ハイブリッド」のグリーンは何を意味する?
2021年4月21日から開催される上海モーターショーに、ベントレーがワンオフとなる「ベンテイガ・ハイブリッド」を出展することが判明した。内外装に採用されたグリーンに込められた特別な意味を解説する。
湖の静けさを表現した神秘的なダークグリーン
ベントレーのビスポーク部門であるマリナーは、2021年4月21日から中国の上海で開催される上海モーターショーに出展するために、「ベンテイガ・ハイブリッド」をベースとしたワンオフモデルを製作した。
最大の特徴といえるのは、深い光沢を持つエメラルド・カラー、「ヴィリジアン」で仕上げられた外装色と、それよりやや明るめの色彩を採用した22インチ径のマリナー・ドライビング・ホイールによって仕上げられたエクステリアである。
グリーンは中国においても、自然やエコロジーを象徴する色として認識されており、グリーンをテーマにしたこのワンオフモデルは、ベンテイガ・ハイブリッドのコンセプトにも巧みにマッチしている。
さらに中国では、グリーンは純度、再生、希望、調和、成長など、さまざまな意味をもっており、今回のワンオフモデルをマリナーが製作する時に大きな刺激を与えたことは間違いない。
ダークグリーンは自然を反映しており基本的に落ち着きがある色味のため、ベンテイガ・ハイブリッドのEV走行時の静けさやエコロジーを象徴するのに最適なカラーだ。
マリナーによると、すでに決定しているカスタマーからのリクエストされたグリーンの色合いは、英国北部の湖水地方の風景をイメージしたものであるという。
外装色のヴィリジアンは、そもそもコンセプトカーの「EXP10スピード6」のために調色された神秘的なダークエメラルドだ。琥珀とグリーンの細かいフレークが、この色が高級感をさらに高めている。
それと同時に、ベンテイガのボディラインを引き立てる重要な役割を果たしているのだ。
インテリアは、ヴィリジアンのエクステリアをより魅力的に見せるカンブリアグリーン・レザーでトリミングされている。
この色彩は英国の田園地帯にイメージされた、より現代的な雰囲気のスプルースグルグリーンをリフレッシュして生まれたものだ。
マリナーはベンテイガ全体のカラーをさらに引き立てるために、内部のベニヤ部分をカンブリアグリーンの革にマッチさせることで、ゆったりと自然を感じられるように演出、落ち着いた雰囲気をキャビンに生み出した。
さらに、ひとりの職人が完成までに44時間を費やすというクロスステッチなどのデザインは、ベントレーの持続可能な未来のビジョンを具現化した「EXP 100GTコンセプト」のデザインをイメージさせる仕上がりだ。
大幅なマイナーチェンジを受け、新型へと進化を遂げたベンテイガのなかでも、静かな車内と持続可能なモビリティをもたらすハイブリッドモデルは、これからますます注目を集める存在となるだろう。
革新的なエレクトリックモーターと、3リッターV型6気筒エンジンの組み合わせにより、最高出力は449ps、0−100km/hは5.5秒、最高速度は254km/hのパフォーマンスを発揮する。上海で展示されるワンオフモデルは、改めてベンテイガ・ハイブリッドのよさを再認識させてくれる1台となるだろう。
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