世界初公開のトヨタ新型「86」、なぜスバル新型「BRZ」と発売時期にズレ? 性能大幅アップでどう進化?

新型86/BRZはスポーツカーとしてどう進化した?

 最初から脱線した。新型86/BRZである。

 昨今、販売台数の少ないモデルについては絶版にするケースが多い。直近だとホンダ「S660」。側面衝突や騒音規制の強化などにより、生産を継続しようとしたらそれなりの投資をしなければならない。一方、スポーツモデルなんて販売台数を期待出来ないから、効率を考え絶版とするのである。

 86/BRZも2020年の世界販売台数は1万台少々。トヨタ以外のメーカーなら絶版を選ぶだろう。

 けれどいまのトヨタ(正確に表現すると社長です)、クルマ本来の魅力である「楽しさ」や「夢」をキチンと理解している。収益に結びつかないが、スポーツモデルは必要だと考えているワケです。完全に同意し、支持したいと思う。

 ただプラットフォームまで含めた全面的な刷新をおこなおうとすれば、相応の予算が必要。そこでポルシェ「911」のように基本骨格はそのまま、エンジンと外板、そしてプラットフォームの強化をおこなっている。

 幸い86/BRZの素性は良い。完全に作り直すより改良していった方が完成度の高いクルマになるということなんだと思う。これも911みたいです。

トヨタ新型「GR86」とスバル新型「BRZ」
トヨタ新型「GR86」とスバル新型「BRZ」

 進化の度合いは大いに期待していい! 0-100km/h加速なんか7.4秒から6.3秒になっている!

 ボディ剛性も大幅に高くなっており、例えばねじり剛性でいえば50%増! さらにルーフをアルミに換えるなど(ボンネットやトランクリッドもアルミ)、エンジンを一回り大きいブロックにしているにも関わらず1270kgに抑えてきた。

 乗ると「先代より圧倒的に高い性能になりましたね!」と感じることだろう。

 なにしろ現在スバルの開発トップである藤貫さん、クルマ全般について深い造詣を持つ稀代の技術者だ。

 私も藤貫さんのクルマ作りの方向性は全面的に肯定する。良いクルマ作りのツボをキッチリ抑えてます。皆さん「いいね!」というレヴォーグを見ればわかると思う。

 アイサイトは6速AT車にのみ組み合わされる。6速MT車だと選べない。ここが唯一残念な部分です。

 GRヤリスは6速MT車でも自動ブレーキを選ぶことが可能。物理的に不可能では無いと思うので、マイナーチェンジのタイミングにでも選べるようにして欲しい。

 ちなみにバンパーのデザインはBRZが私の好み。丸っこいのを好むなら86ですね。

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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