縦から横に!? 横長テールランプ採用車が増加傾向 世界的な流行りなぜ?

商品のデザインは、第一印象を決める重要な要素です。とくに、家の次に高額な買い物といわれるクルマでは、購入度合いを決める大きな部分です。そのクルマデザインのトレンドが最近変わってきたといいます。どのような変化があるのでしょうか。

クルマのリアデザインに変化あり? ランプの横一文増加&縦型減少の理由とは

 最近のクルマは、リアのテールランプデザインに横一文のような造形を採用しているケースが増えています。
 
 同時にこれまでトレンドだった、縦型のテールランプ採用が減少しています。クルマのリアデザインにどのような変化が起こっているのでしょうか。

横一文のテールランプを採用するレクサスのEVコンセプトカー「LF-Z Electrified」
横一文のテールランプを採用するレクサスのEVコンセプトカー「LF-Z Electrified」

 最近よく見かけるようになった横一文デザインのテールランプは、ポルシェやアウディ、トヨタ(レクサス含む)が、数年前から採用するモデルを増やしています。
 
 トヨタ(レクサス含む)では、トヨタ「プリウス(マイナーチェンジ後)」「ハリアー」、レクサス「UX」「IS(マイナーチェンジ後)」が挙げられます。

 このなかで、2015年に登場した現行プリウスはデザイン面で不評だったこともあり、2018年12月にフロント・リアデザインを大幅刷新。この際に縦型テールランプから横型に変更しました。

 また、ハリアーはフルモデルチェンジで横一文のテールランプを採用。ハリアーの場合、先代モデルも横一文でしたが、さらに強調されたデザインとなっています。

 レクサスブランドのスポーツセダンとなるISでは、マイナーチェンジで左右分割だったデザインを横一文にすることで、リアビューの存在感が増し、正式発表前のティザー画像では黒背景に浮かび上がった横一文のテールランプが大きな話題となったほどです。

 さらに、2021年3月30日に世界初公開で話題となったレクサスのEVコンセプトカー「LF-Z Electrified」でも横一文のテールランプを採用しています。

 レクサスはリアデザインについて、「リア部分は、横一文字の薄型リアコンビネーションランプに、新たにレクサスロゴを配した表現とすることで、スピンドルボディとともに次世代のレクサスを象徴するデザインとしています」と説明しています。

 そのほか、2021年4月にフルモデルチェンジして発売されるホンダ新型「ヴェゼル」でも、現行型の左右分割から新型モデルでは横一文のデザインに変更しています。

 なぜ、このように横一文のテールランプが流行りつつあるのでしょうか。新型ヴェゼルの担当者は次のように説明しています。

「新型ヴェゼルでは、世界的にハイブリッドSUVのトレンドとなっているクーペスタイルとリアデザインの横一文テールランプを採用しています。

 新型ヴェゼルはBセグメントに属しますが、上のセグメント並みのラグジュアリーさを持つことで、クラスを超えた質感などをお客さまにご提供出来ればと思っています」

※ ※ ※

 このように横一文のテールランプというのは、従来のデザインから大きく変わった印象を持たせるのに重要な役割があることが分かります。

 また、前述とは別の国産メーカー担当者は次のように説明しています。

「最近のクルマでは内外装共に水平基調を意識しています。とくに、外観ではLEDが採用されたことで自由なライトデザインにすることが出来るようになりました。

 外観を水平基調のデザインにすることで、スタイリッシュかつワイドな印象を与えられます。そうすると、今風のデザインとなるのです」

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