ポルシェ「917」が300万円で手に入る!? もっとも偉大なトイカーの驚きの中身とは

ポルシェの歴史において偉大な戦績を残したレーシングモデル「917」をスケールダウンしたトイカーが存在した。「もっとも偉大な玩具のクルマ」と称される玩具のクルマの中身を紹介する。

歴史上もっとも偉大なトイカーとは

 英国のある有名な自動車メディアは、このトイカーを「今まででもっとも偉大な玩具のクルマ」と称してレポートしたという。

 VAGUEでも、すでに子供用のチルドレン・カーは何回も紹介しているが、確かにそれらと比較しても、そのフィニッシュは何倍も美しく、オリジナル・モデルからの再現度は明らかに高い。

●ポルシェ「917 チルドレン・カー」

アルミニウム製の合金パイプを採用し、その上にボディを架装したポルシェ「917」のチルドレン・カー(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
アルミニウム製の合金パイプを採用し、その上にボディを架装したポルシェ「917」のチルドレン・カー(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

 ベースとなったモデルが何であるか、その答えを導くのは容易だろう。それは1969年のジュネーブ・ショーで発表され、ル・マン24時間を制覇することを唯一無二の目的としていたポルシェ「917」である。

 当時のライバルといえば、フェラーリ「512S」やフォード「GT40」があったが、これらはすべて当時のグループ4規定(後のグループ5)に基づくモデルだった。

 ポルシェも同様の公認を得るために25台の917を10か月という短期間に急遽生産し、当時14万マルク(邦貨換算約1400万円)で販売したのである。

 ボディはスタンダードな仕様と、ル・マン24時間用のロングテールがあったが、やはり圧倒的な美しさを見せたのは後者にほかならなった。

 だが残念なことにデビュー初年の1969年シーズンは、まだ熟成不足ということで成績は奮わず、翌1970年シーズンのワークス活動は中止するも、セミワークスチームがメイクス国際選手権でチャンピオンシップ、ル・マン24時間レースでは総合優勝を果たすまでに戦闘力を高めた。

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