トヨタ「アルファードHV」は何年乗ったら元が取れる? HV車とガソリン車はどっちがお得?
車種によってはハイブリッド車とガソリン車の両方が設定されているものもありますが、購入するときに気になるのが、どちらがお得なのかという点です。人気モデルの損得勘定を検証してみました。
損得勘定のポイントは「年間走行距離」にある!?
世界初の量産ハイブリッド乗用車として、トヨタが初代「プリウス」を発売したのは1997年です。それから20年以上が経過して、ハイブリッドは大幅に普及しました。
2020年に国内で新車として売られた小型/普通乗用車の内、ハイブリッド(プラグインを含む)や電気自動車の販売比率は40%近くに達します。
そのために販売ランキングの上位に位置する車種にも、ハイブリッドが豊富に用意されています。
日産新型「ノート」はハイブリッドのe-POWER専用車となり、トヨタ「ヤリス/ヤリスクロス」「アルファード」、ホンダ「フィット」などは、いずれもハイブリッド車とガソリン車の両方を選べます。
ハイブリッド車とガソリン車があるモデルでは、どちらがお得なのでしょうか。
まずコンパクトカーのヤリスですが、ハイブリッド車の価格は、1.5リッターガソリンエンジンに比べて37万4000円高いです。
ただし装備も異なり、売れ筋の「ハイブリッド G(213万円)」には、ガソリン車の「G(175万6000円)」で1万6500円のオプションになるバックガイドモニターなどが標準装着されます。
こういったハイブリッド車に標準装着される装備の価格換算額を差し引くと、ガソリンエンジンとの実質的な価格差は35万円に縮まります。
さらに燃費の優れたハイブリッド車では、購入時に納める環境性能割と、自動車重量税が非課税になることが多いです。ヤリスGの場合、ハイブリッド車は税金も約5万7000円安く、最終差額(概算、以下同様)は30万円と考えられます。
ハイブリッド車とガソリン車の差額を正確に算出するには、このように車両価格差から装備の価格換算額と税金の差額を差し引く必要があります。
次はどの程度の距離を走れば、燃料代の節約で最終差額を取り戻せるか計算します。実用燃費はWLTCモード燃費と考えて良いでしょう。1リッター当たりのレギュラーガソリン価格は約145円として試算します。
ガソリン車のヤリス GはWLTCモード燃費が21.4km/Lなので、1km当たりの燃料代は6.8円です。ハイブリッド Gは35.8km/Lなので、1km当たりの燃料代は4.1円です。
ハイブリッド車はガソリン車に比べて1km当たり2.7円安く、30万円の最終差額を取り戻せるのは11万kmを走った頃です。
1年間に1万km走ると、30万円の最終差額を取り戻すのに11年を要しますが、1年間に1.5万kmであれば7年少々で済みます。
一般社団法人 自動車検査登録情報協会が発表する「わが国の自動車保有動向」によると、乗用車の平均車齢(初年登録してからの平均経過年)は2020年3月末時点で8.72年とされています。
この前提を参考にしたうえでの損得勘定で考えると、ヤリスの場合、1年間の走行距離が1.5万km以下ならガソリン車、それ以上であればハイブリッド車を推奨します。
C200の1500ターボみたいに至らない低回転域をアシストするマイルドハイブリッドで用は足りるんだけど、車って元を取るに走るのって何だか寂しいな。
本当に国産車って買わされてる商品ばかりだよね。