バブルの象徴「ゲンバラ」が作ったメルセデス「500SEC」があった! 驚愕の豪華内装とは
ポルシェのチューナーとして名を馳せていたゲンバラ。このゲンバラが手がけたメルセデス・ベンツが存在した。内外装をフルカスタムした「500SEC」を紹介しよう。
バブルの象徴だった「ゲンバラ」と「500SEC」の組み合わせ
メルセデス・ベンツのW126型「Sクラス」は、1979年から1991年まで製造された、2代目となるSクラスである。
日本ではちょうどバブル景気の真っ最中で、六本木、赤坂、銀座などに路上駐車しているメルセデス・ベンツといえば、これだった。
実際、何度も乗ったことがあるが、ボールナット式のステアリング機構の独特なフィーリングや、オルガン式アクセルペダルの重さなど、ベンツとはこういうものだと、強く印象づけられたものだ。
●1984 メルセデス・ベンツ「500SEC」
そんなW126シリーズの、クーペボディとなるのが、C126型となる。
5.5リッターV型8気筒エンジンを搭載した2ドアクーペは、記憶のなかでは女性ドライバーが運転していたという印象が強い。まだ若かった時分に見た女性ドライバーと「500SEC」の組み合わせは、憧れの対象でもあったのだ。
今回RMサザビーズオークションに登場したC126型500SECは、まさに女性オーナーが所有していたものだ。しかもただの500SECではない。
アフリカ大陸の北西部にある、スペイン領のカナリア諸島に住んでいた女性が、500SECを新車で購入したのは1984年のことだった。
もともとはブラックレザーインテリアで、電動サンルーフやクルーズコントロール、シートヒーターなどが装備されていたこの個体を、その女性はドイツ・シュツットガルトにあるゲンバラ社に輸送し、カスタマイズを依頼したのである。
ゲンバラにしては意外と控えめな仕様なのも、響いてるんじゃないかな。
もっと凄いのはAMGやロリンザーよりも派手なエアロ纏ってるし、メーターパネルもLED+液晶デジタル表示だって事考えると比較的大人しめに作られている。それが落札価格に響いているんだけど、私はこの位控えめな仕様が好きだが内装を汚れやすい白ではなく、黒等のダークカラーに仕立てたなら方向性は変わっただろう。
126の前期でこの手の物はもうかなり少なくなって来ていて寂しい限り。それでも都心の地下駐車場の月極エリアなどで密かに大切にされているのであろうこの手の物を見つけるとワクワクします。一番衝撃的だったのはゲンバラよりもbbでした。知っている人殆どいないだろうけど。