祝、ブランド生誕80周年! なぜ「ジープ」は人々に愛され続けるのか
日本市場でもジープ・ブランドが絶好調の理由とは
その成功の理由はふたつ考えられる。
ひとつは継続的な新型車の投入だ。ジープは日本市場に対して、2013年のグランドチェロキー、2014年のチェロキー、2015年のレネゲード、2017年のコンパス、2018年のラングラーといったように、定期的な新型車の投入をおこなってきた。

これにより、ジープはライトなシティ向けモデルから、ラグジュアリーなモデル、本格オフローダーまで幅広いラインナップを揃えることに成功している。4WDを求めるユーザーに対して、幅広い提案ができることは販売数を伸ばす理由となるだろう。さらに、2020年にはジープ史上初のプラグインハイブリッド、「レネゲード4xe」も日本に上陸している。
もうひとつの理由は販売網の充実だ。
ジープを日本で輸入販売するFCAジャパンは、ジープ販売網の整備・拡大に非常に熱心だ。
2016年より新たなCI(コーポレート・アイデンティティ)を導入して、販売店舗のデザイン統一を進めている。販売拠点の数も着実に増えており、2016年の全国69店舗から、現在は90店舗に迫ろうというところまで数を伸ばしているのだ。販売網の拡充は、お金もかかるし地味な作業だが、そうした努力が新車販売台数前年比プラスの大きな力になっていることは間違いない。
そんなジープが誕生80周年を迎えるということで、数多くのイベントや特別仕様車の導入が予定されている。ジープの本拠地であるアメリカにおいては、80周年特別仕様車がレネゲード、コンパス、ラングラー、ラングラーグラディエーターに設定されるという。当然、日本においてもそれらの80周年特別仕様車が販売されることだろう。
しかも、日本においては、2020年に「80周年限定車」に関するボディカラー投票キャンペーンが実施された。ボディカラーがモデルごとの限定車に採用される。2021年2月1日に登場した、レネゲード、ラングラー/ラングラー・アンリミテッドチェロキーの「80th Anniversary Edition」は、その約4万件の投票の結果を反映して選ばれたボディカラーを持つ限定車になる。
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これまでにも、日本ではジープのオーナー向けのイベントが、いくつも開催されてきた。コロナ禍に襲われた2020年も、クルマの中でイベントを楽しむという、ドライブインシアター形式の花火大会「Jeep HANABI 2020」も実施されている。
80周年を迎える2021年も、数多くのイベントが予定されていることだろう。コロナ禍という逆風の中でも勢いを感じさせるジープに注目だ。
Writer: 鈴木ケンイチ
1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。



















































