バットマンの愛車が400万円で手に入る!? 公道を走行可能な「バットモービル」とは?
バットモービルは5.7リッターV8を搭載!
世にいう「キートンモービル」はもっとも人気が高く、もっとも影響力の大きなバットモービルであるというのは前述のとおり。そのうえ、後世に作られたレプリカ車両の多さでも、1966年版TVに登場した元祖バットモービルに並ぶという。
●1965 フォード「バットモービル・レプリカ」
このほど、ボナムズ社「MPH March」オークションに出品されるキートンモービルについて、公式カタログでは「1965 FORD “BATMOBILE” RE-CREATION」と銘打っている。
競売まで1か月を切った2月下旬現在では、まだ内容についての正式な解説は添えられていないのだが、海外メディアの情報によると本物のキートンモービルが1967年型シボレー・インパラをベースとするのに対して、このレクリエーション車両は1965年型のフォード初代「マスタング」のコンポーネンツを用いて、イギリス国内で製作されたものとのことである。
GM式のフレーム/ボディ別構造をとるシボレー・インパラは、この種のカスタマイズには比較的向いているかに思われる。しかしフォード式「ユニボディ(モノコック)」のマスタングは、きっとフレームを新規に起こすくらいの大改造が必要だったことだろう。
実際、ボナムズ社から提供される写真を見ても、カウル下に確認できる構造体は鋼管スペースフレームばかりである。さらにエンジンも、初代マスタングで選択できる最大のエンジンだった289立方インチ(約4.7リッター)V8から、同じフォードの350立方インチ(約5.7リッター)V8に換装されているとのこと。つまり、実質的にはフルスクラッチに近いカスタムカーというべきかもしれない。
このレクリエーション車両が製作されたのは、実は意外にも最近のこと。完成は2016年という。そして、完成するとすぐに英国内のスペシャリストを介して、ヒリンドンの「ロンドン・モーターミュージアム」が購入。アメリカのクラシックカーや「ホットロッド」たちとともに一般公開に供され、来場者の人気を博していたといわれる。
ところがこの博物館は地元の自治体とトラブルを起こし、2018年夏をもって閉館。この驚異的なバットモービルレプリカを含む所蔵車両たちは、別の場所に臨時避難することになる。その後、なんとかミュージアムの再起を目指してはいたのだろうが、やはり新型コロナ禍の現状においてはその夢もかなわなかったようで、ついにオークションに出品された……、というのがここまでの経緯のようである。
今回のオークション出品車両は、FRPの繊維がブラックのペイント下に透けてしまうような、ちょっと「ご愛嬌な」コンディションではある。一方、英国の某タブロイド新聞がボナムズ社のスペシャリストにおこなったインタビューによると、現状でも「KBY 411C」のナンバーとともに正規登録されており、公道で走らせることは「合法である可能性がある」という、奥歯にものの挟まったような返答があったとのことだ。さらに、走行のための機能も一応は完備しているそうである。
とはいえ、全長7m近い巨体と相当にプリミティブな造りを思えば、公道を走行するにはちょっとした勇気が必要であることもまた、容易に想像できるだろう。
この壮大かつ大らかなキートンモービル・レクリエーションに、RMボナムズ社が設定したエスティメート(推定落札価格)は、2万−3万ポンド。現在の為替レートで日本円に換算すれば、約295万−約442万円となる。リザーブ(最低落札価格)の設定はないとのことで、もしビッド(入札)が伸びなければもっと安価な落札価格に終わる可能性も充分にあり得る。
近年、バットモービルのレプリカ製作は「バットマン」の版権を持つ「DCコミックス/ワーナーブラザーズ社」によって事実上の禁止とされていることから、今後このような車両が新たに生み出される可能性は限りなく低い。そう思えば、熱心なファンにとっては条件つきながらもリーズナブルといえるかもしれない。
注目のオークションは、3月20日に開催される予定である。
よく取材したな、自分は円谷のポインターも国産だと思ってたよ。こーいう記事は入れ歯で噛みつくアホも隙を詠めないだろ
詰りを修正とすりかえるバカには絶好の幕引きだろ。