なぜ日産「マーチ」の販売が堅調? 10年選手もコロナと安価で需要復活か
値上がり傾向のライバルが多いなか、軽自動車並みの価格が魅力?
また、マーチの販売台数に関して新型コロナ禍ならではの要因もあるようです。
前述とは別の日産販売店スタッフは次のように話します。
「たしかに、最近マーチを購入される人や買わずとも候補に入れるお客さまは、わずかに増えている気がします。
その理由は、軽自動車並みの価格の安さでしょう。最近のコンパクトカーは、新型ノートをはじめハイブリッド化が進んでおり、価格も上昇傾向にあります。
しかし、マーチはガソリン車のみで、価格は最安で128万9200円からとほぼ軽自動車並みです。
最近はコロナ禍でクルマ移動が増えていますので、『小さくて安いのが欲しいけど、軽はちょっと…』というお客さまにはぴったりのクルマです」
販売店スタッフの話にもあったとおり、2020年12月に新型が発売されたばかりの日産「ノート」は、ハイブリッド車の「e-POWER」モデルのみのラインナップで、価格は205万4800円からです。
また、軽自動車並みといえど、最近の軽自動車は全体的に価格が上昇傾向で、ホンダ「N-BOX」は、最安でも142万8900円からとマーチよりも高価な設定となります。
前述とは別の日産販売店では、次のように説明しています。
「ノートがe-POWER専用車となったことで、安価なガソリン車を求めるお客さまは多くはないもののマーチに流れていることもあります。
また、高齢者など多機能ではなくシンプルなものを求めるお客さまからもマーチは人気です」
また、新型コロナ禍におけるモデルライフが長いクルマを求める傾向は、他メーカーでもあるようです。
トヨタの販売店スタッフは次のように話します。
「コロナでクルマ移動が増えたという人で、『アクア』や『パッソ』といった、発売から年数の経っているクルマを求めるという需要はたしかにあります。
もちろん、新型車に比べれば値引きには柔軟に対応できるためそこを狙うという人は以前からいましたが、コロナでやや増えているのは事実です」
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新型コロナ禍でクルマが必要となった今、移動手段のひとつとして、安価で扱いやすいサイズのマーチなどのロングライフモデルに関心が集まっているのは事実なようです。
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