英国チューナー渾身の1台! S30型「フェアレディZ」レース仕様に注目集まる
フルレストアされた納屋物件
今回紹介する1974年式「240Zスーパーサムリ」は、まごうことなき純正のスーパーサムリだ。
もともとキプロスで販売されていたノーマルの240Zを、当地に赴任していたロイヤルアーミーの大尉が購入、英国に持ち帰った後にレーサーであるエディ・スティーブンス氏に売却。そのスティーブンス氏がサムリに車両を持ち込んでチューニングし、レースに参戦していた。
●1974 ダットサン「240Z スーパーサムリ」
チューニング内容はエンジンをボアアップにより、2565ccに排気量アップし、Φ45mmの3連ウェーバーキャブをセット。トランスミッションの強化やロールケージの装着をおこない、外装もサムリオリジナルのアイテムを装着している。
しかしこうしたチューニングを受けたのち、スティーブンス氏はレースからの帰宅途中、自損事故を起こしてしまった。そのため、この240Zは、長期間納屋で保管されることになる。
1998年、このクルマが再び日の目を見ることとなる。『ダットサン240Z/260Z/280Z』という本の著者であるジェームス・モリス氏と、ラリードライバーであるケビン・ブリスタウ氏が、このクルマを発見し、全面的なレストアをおこなったのだ。
その後、2007年にボナムス・オークションで販売されたこのクルマは、複数のオーナーの所有を経て、2016年に現在のオーナーの手に渡っている。その間、さまざまな整備や修復を受けていて、直近では2016年2月にブレーキや排気系、シートやホイール交換がおこなわれた。
現在の走行距離は5821マイル(約9313km)と、年式からいえばきわめて少ないといえる。さらに、スパイク・アンダーソン氏の真正のスーパーサムリである、という保証書も付属している。
注目オークションは、2021年3月27日。極上といっていい状態のよさと、真正のスーパーサムリであること、そして貴重な240Zであることを考えると、高額での落札が予想される。果たしてその価格はいくらとなるのか、注目したい。
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