今では知る人ぞ知るくらいの存在!? 不遇のステーションワゴン5選
アグレッシブなフォルムと高性能さをアピールしたもののヒットに恵まれなかった!?
●日産「プリメーラワゴン」
日産は1990年にFFセダンの初代「プリメーラ」を発売。優れたハンドリング性能を実現し、セダンとしてのユーティリティを高めたことから大ヒットを記録しました。
1995年には初代のコンセプトを受け継いだ2代目が登場し、セダンに加えてステーションワゴンを設定して、やはりヒット作となります。
そして、2001年に発売された3代目では、これまでのベーシックセダンといえるデザインから一新。アグレッシブなフォルムのセダン/ステーションワゴンへと変貌しました。
初代、2代目に続き、主に欧州市場をターゲットに開発され、優れたハンドリングと乗り心地の良さを両立。
さらに、最高出力204馬力を誇る2リッターエンジンと6速MTを搭載したスポーティグレードの「20V」が追加されるなど、一気に高性能化を果たしました。
また、外装と同様に内装もこれまでの路線とは異なり、3連センターメーターを配置し、ナビやオーディオ、空調の操作が直感的におこなえるユニークな操作パネルを採用するなど、新たな試みが採用されています。
しかし、1990年代終わり頃からセダンとステーションワゴンの人気が低迷していたこともあり、3代目は初代と2代目ほどのヒットには恵まれず、2005年に国内向けの生産を終了。この代をもってプリメーラは消滅してしまいました。
●三菱「リベロ」
1990年代初頭に、スバル初代「レガシィツーリングワゴン」の大ヒットによって、高性能なステーションワゴンがブームとなり、三菱も「ディアマンテワゴン」や「レグナム」といったモデルで追従してヒット作となりました。
そうした状況のなか誕生したもう1台のステーションワゴンが「リベロ」です。
リベロは初代「ランサーワゴン」の後継車として、1992年にライトバンの「リベロカーゴ」とともに発売。当時の三菱は「パジェロ/RVR/シャリオ」という3台のRV(レクリエーショナル・ビークル)がすでにヒットしていたことから、さらなる拡販をねらってリベロを開発したといいます。
発売当初は120馬力の1.8リッターガソリンエンジンと、88馬力の2リッターディーゼルターボエンジンを搭載し、経済性を重視。
後に「ランサーGSR」から移植された205馬力を発揮する1.8リッターDOHCターボエンジン+フルタイム4WDシステムを搭載した「GT」が追加され、さらに1995年の改良では初代「ランサーエボリューション」と同様なフロントフェイスになり、エンジンも215馬力へと向上するなど、まさに「ランサーエボリューションワゴン」の先駆けでした。
ほかにもRVテイストのモデルをラインナップするなどユーザー層の拡大を図りましたが、次第に販売は低迷し、後継車で新世代モデルの「ランサーセディアワゴン」にバトンタッチするかたちで、2000年に生産を終了しました。
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ステーションワゴンの魅力は、セダンに近いドライビングプレジャーがありながら、優れた積載能力を持っていることです。
さらに、全高がSUVよりも低いことから機械式立体駐車場にも対応できるなど、日常での使い勝手も優れています。
しかし、カローラツーリングとレヴォーグが健闘しているとはいえ、大ヒットするに至っておらず、日産や三菱のようにすでにステーションワゴン市場から撤退してしまったメーカーから復活することは難しい状況です。
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