人気低迷のワゴンが再び高い評価? オーナーが語る「あえてワゴンに乗る理由」

あえてワゴンを選んだ理由とは? オーナーに直撃!

 国産車ではめっきり車種が少なくなり、ワゴン不遇の時代となっていますが、あえてワゴンを選ぶ理由にはどのようなことがあるのでしょうか。

 ワゴンのオーナーに聞いてみると、そこには仕事とライフスタイルでの利便性、また駐車場問題が大きく関わっているようです。

 まずは、ホンダ「シャトル」に乗っている男性(50代)に聞いてみました。

コンパクトながら積載性に優れたホンダ「シャトル」
コンパクトながら積載性に優れたホンダ「シャトル」

 釣り具メーカーで商品開発を担当していることから、週末はテストを兼ねて釣りに出かける機会が多く、長距離移動もひんぱんで、さまざまな釣具を積み込むためワゴンを選択したといいます。

「自分にとっては、排気量やパワーより、たくさんの荷物が積めることと維持がしやすい経済性があることを優先しました。仕事柄クルマでの長距離移動が多いので、安全運転支援システムが装備されていることもポイントでした。

 また自宅の駐車場が立体式なので、車高が高過ぎないことも重要で、こういった条件をすべてクリアしていたのがシャトルでした」

 荷物や人を大量に運ぶならミニバンのほうが有利なような気もしますが、立体式駐車場という住環境問題がクルマ選びに大きく影響していたそうです。

「実際、長い釣竿も問題なく車内に積載でき、釣りのポイントによっては低い高架下などを通ることがあっても、シャトルは車高が1545mmと低く設定されていることからルーフをぶつける心配も少ないです。

 私の場合、雪道や山岳路の悪路走破性より、高速道路でいかに楽に走れて荷物が積めるかを重視しており、さらにハイブリッドのおかげで燃費も良好ですし、まったく不満を感じていません」

 スバル「レガシィツーリングワゴン(5代目)」に乗っている会社員の男性(40代)は、通勤や趣味のスノーボードでクルマを使っているといいます。

「以前はラージサイズのミニバンに乗っていましたが、子供たちが大きくなってきてスライドドアのクルマが必要なくなったことと、スノーボードをするので荷室が広いステーションワゴンに乗り換えました。

 レガシィツーリングワゴンは四駆なので、雪道でも安定して走ることができます。以前乗っていたミニバンも二駆と四駆を切り替えられたのですが、車高が高くて車両重量も重いことから、ワインディングが苦手でした。

 その点、レガシィツーリングワゴンは重心も低く、しかも私が所有するモデルはターボエンジンを搭載しているので、上り坂でも力不足を感じることなくパワフルに走行できるのが魅力です。

 ミニバンは室内高も高いので、その分高さのある荷物を積むことができますが、ステーションワゴンでもスノーボード3枚程度ならラゲッジスペースに積み込めます。

 レガシィは安全装備も充実しているので、スノーボードの行き帰りの高速道路で渋滞にはまってもあまりストレスを感じることがなく、ずいぶんと楽になりました」

 ミニバンからステーションワゴンに乗り換えた人にとっては、ワゴンの視界はずいぶん低く感じるようですが、低重心による優れた走行性能もメリットのひとつだといえそうです。

 また、ワゴンを選ぶオーナーには、機材を大量に積み込む必要があるカメラマンが多いといわれています。

 サッカーなどのスポーツをメインに撮影するカメラマン(60代・男性)も、ボルボをはじめ複数台ワゴンを乗り継ぎ、現在ではBMWの「5シリーズツーリング」に乗っているそうです。

「仕事柄たくさんの機材を積み込むのですが、大きなレフ板(光を反射させる板)なども5シリーズツーリングなら折り曲げずに積載できます。

 全国の競技場に出かける機会が多いこともあり、高速巡航でストレスのない速いワゴンを選びました。

 ワゴンの場合、荷物を積まなければセダンと同じようなフィーリングで走行できるので、軽快感やスポーティさも感じることができます。ミニバンのメリットである多人数乗車の機会がほとんどないので、ミニバンは選択肢には上がりませんでした。

 その点、ひとりで乗っても違和感はなく、それどころか高級感を感じさせるプレミアムワゴンは、弱点らしい弱点がないと思います」

※ ※ ※

 SUV人気は依然として続いていくものと思われますが、自粛生活や「ニューノーマル」と呼ばれる、新たな生活様式のなかで、ひとりでも楽しめる趣味にも人気が集まっています。

 高い積載能力とセダンのような走行性能を持ち、立体式駐車場にも入る高さは、広い駐車場を確保しにくい人にとっては、SUVよりワゴンのほうが使い勝手が良いといえます。

 世にSUVやミニバンが増えているからこそ、あえてワゴンを選ぶという人が増えれば、さらに魅力的な新型ワゴンが登場するかもしれません。

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1件のコメント

  1. SUVまたはミニバンの屋根が高いのと車幅があるので車庫付き物件を探すと上記の車両は車庫に入らない可能性も否定は出来ません…ステーションワゴンなら屋根も低いので車庫の寸法を測れば中にすっぽり入ります!スタイルはよし!大人4人乗車して荷物も運び楽しい旅行になる事は間違いありませんよ!ステーションワゴンのデザインまたはスタイルに関して個人差があるので一概には言えませんが…

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