10年前はトヨタ「プリウス」が年間30万台超え! 新車市場は「十年一昔」で大きく変化した?

2020年の登録車年間販売台数では、トヨタ「ヤリス」が首位に輝きました。「十年一昔」という言葉がありますが、新車市場では10年単位でどのような変化を遂げてきたのでしょうか。

新車市場も十年一昔というのは本当?

 2020年は新型コロナ禍に振り回された1年でした。そんな2020年と過去10年毎の新車販売では、どのような変化が見られるのでしょうか。
 
 2010年、2000年、1990年と10年毎でその年に売れたモデルを振り返ってみます。

2020年はアルファードが飛躍した年だったが、10年単位で人気モデルは変わったのでしょうか?
2020年はアルファードが飛躍した年だったが、10年単位で人気モデルは変わったのでしょうか?

 2020年は2月頃から日本でも新型コロナウイルス感染症の流行が騒がれ始め、4月中旬から5月中旬まで1回目の緊急事態宣言が発出されました。

 緊急事態宣言期間中にはさまざまな分野にて、外出自粛や営業自粛などがおこなわれ、自動車産業でも工場の稼働停止を余儀なくされました。

 こうしたこともあり、新車販売は低迷していたものの、9月以降には徐々に回復の兆しを見せた2020年の新車販売台数ランキングでは、トヨタ勢が上位10台中7台がランクインするなど圧倒的な強さを誇ります。

 上位10台は、1位トヨタ「ヤリス」(旧ヴィッツ)の15万1766台、2位トヨタ「ライズ」の12万6038台、3位トヨタ「カローラ」の11万8276台、4位ホンダ「フィット」の9万8210台、5位トヨタ「アルファード」の9万748台、6位トヨタ「ルーミー」の8万7242台、7位ホンダ「フリード」の7万6283台、8位トヨタ「シエンタ」の7万2689台、9位日産「ノート」の7万2205台、10位トヨタ「ヴォクシー」の6万9517台です。

 なお、ヤリスやカローラは、それぞれブランド通称名となり、ヤリスの場合「ヤリスクロス」、「GRヤリス」が合算された台数となります。

 コロナ禍で全体的な販売台数は低迷したものの、5位のアルファードのようにエントリー価格が約350万円超えのモデルが上位にランクインするのはいまの時代のトレンドとなりつつある「高級感」が上手くユーザーを取り込んだのかもしれません。

 また、2位のライズ以外のモデルにはすべてガソリン車とハイブリッド車を設定しているなど、ハイブリッド車が定番化したパワートレインになったといえます。

 では、10年前の2010年ではどのような販売台数ランキングだったのでしょうか。

 上位10台は、1位トヨタ「プリウス」の31万5669台、2位フィットの18万5439台、3位ヴィッツの12万2248台、4位カローラの11万1265台、5位フリードの9万5123台、6位トヨタ「パッソ」の8万9373台、7位ホンダ「ステップワゴン」の8万934台、8位日産「セレナ」の7万5640台、9位ヴォクシーの7万2163台、10位ノートの6万6347台となっていました。

 当時は、3代目プリウスが日本の新車販売台数史上でも稀な年間30万台超えを記録するなど、全体的に新車市場が好調な年です。なお、アルファードは25位の3万5754台と兄弟車「ヴェルファイア」のほうが人気だった時代です。

 また、2020年と比べてガソリン車の割合も高かったことなど、ハイブリッド車が普及する途中だったといえます。 

 過去10年の販売動向について、当時を知るトヨタの販売店スタッフは次のように話します。

「3代目プリウスからは全販売チャネルで扱えるようになったこともあり、もの凄く売れていた時代です。

 問合せのほとんどはプリウスに関する内容といえるほど、お客さまからの関心も高く、近隣の販売店でもプリウスの試乗車を増やしたという逸話もありました」

 また、当時の中古車市場について、バイヤーのA氏は次のように話しています。

「2010年頃はヴィッツとフィットがコンパクトカーの2大モデルといえ、中古車市場でもよく売れていた印象があります。

 また、2009年に3代目プリウスが出た翌年だったこともあり、中古車市場でも流通数が増えて、カスタム需要も高まっていたので中古車を検討される人のなかにはエアロパーツを装着した状態で納車したこともありました。

 2代目プリウスも中古車市場では安定して流通していたこともあり、プリウス人気が確立されていた頃でした」

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