イタルデザインの「GT-R」は輸入車だった! どこで購入し整備する?
コロナ禍の影響で生産に遅れが出てしまっている日産「GT-R50 byイタルデザイン」は、どこで購入し、その後のメンテナンスをすればよいかを、日本における正規代理店「エスシーアイ」に訊ねてきた。
「GT-R」をスポーツからスーパーカーへ
わが国の日産自動車とイタリアの「ITALDESIGN(イタルデザイン)」社が初めて共同開発した日産「GT-R50 by Italdesign」のプロトタイプが、日産ブランドのグローバル発信拠点「NISSAN CROSSING(ニッサン クロッシング)」に、再び期間限定で展示されることになった。
日産GT-R50 byイタルデザインは、日産「GT-R」最新世代の「GT-R NISMO」をベースとし、世界限定50台のみ受注生産するというモデルである。スタンダードのGT-Rでもすでに到達している「スーパースポーツ」の領域を超え、初めて「スーパーカー」の世界に達した日産車ともいえる。
開発・設計および50台の限定製作は、イタルデザイン社が担当。一方で内外装のデザインワークは日産社内の「日産デザイン・ヨーロッパ」と「日産デザイン・アメリカ」による競作。社内選考コンペで採用されたのは、カリフォルニア州の日産デザイン・アメリカに所属するスタイリスト、Marcus Qunch(マーカス・クァ氏)のデザイン案だった。
このデザイン案がイタルデザイン社に引き渡され、イタリア・トリノ近郊モンカリエリの同社デザインスタジオにて、実質的な設計・開発オペレーションをスタート。グレーメタリックにゴールドの差し色の入ったコンセプトカーとして完成したのは、4か月後のことだったという。
4か月という限られた時間で、のちに社内で「ゼロゼロ(00)」カーと呼ばれることになる実走可能なコンセプトカーを製作するのは、決して容易ではない。
GT-Rのモノコックと一部のインナーパネルは流用するものの、日産側から提示されたデザイン案を再現するためにルーフ+フロントウインドウを約8cm低めたほか、カーボンファイバー製のアウターパネルやエアロパーツ類も新たに設計するという、かなり高度なオペレーションを一括しておこなうことができたのは、半世紀前の創業当初からエンジニアリングの分野でも世界に知られたイタルデザインならではのことだったのだ。
一方、フロントに搭載されるのは、日産自動車横浜工場にて「匠」の称号で呼ばれる限られた熟練の職人たちにより一基一基に組み立てられ、GT-R50 byイタルデザイン限定のシリアルナンバーも用意されるという、3.8リッターV型6気筒ツインターボ「VR38DETT型」エンジンである。
ハイパーカー級のエクスクルーシブ性をアピールするには当然の判断だろうが、エンジンのチューニングは専用のものとされ、GT-R NISMOの600psに対して最高出力は120psアップに相当する720ps/7100rpm、最大トルクは13.0kgmアップの79.5kgm/3600−5600rpmに達するという。
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