ノビテックで手を加えられたエンジンに組み合わされるエグゾースト・システムも、もちろん性能向上のためにノビテックで新設計されたものとなる。

　軽量素材のインコネルを使用し、オプションとしてエレクトリック・サウンド・マネージメントを装着すれば、ボリュームの調整をおこなうことが可能となっている。

　さらにこのエグゾースト・システムは、オーナーが望むならば、999ゴールド（24Kゴールド）で包み込み、より徹底した熱対策をおこなうこともできるということだ。

　積極的にダウンフォースを得るデザインでありながら、フェラーリらしい流麗なラインを損なわないエクステリアデザインも、ノビテックが多くのフェラーリ・カスタマーやエクスクルーシブなスポーツカーのカスタマーから高く支持される理由のひとつだ。

　このF8トリブートでは、2ピース構造のフロントスポイラーや、リアウイングのフィニッシュなどに、ノビテックらしい魅力が表れている。実際のディテールは解説を続けるよりも、画像を見て判断してもらった方がよいだろう。

　前後のホイールは、フロントが21インチ、リアが22インチ。タイヤは各々255／30ZR21、335／25ZR22となる。ホイールはアメリカのスペシャリスト、ヴォッセン社によって開発されたスペシャルなものとなっている。

　シャシには、ノビテック製のスポーツスプリングが備わるが、スイッチ操作によってフロントを40mmライズアップすることが可能だ。これによりフロントリップを擦りそうなシーンでも、楽にクリアすることができる。

　驚くのは、その動力性能である。0−100km／h加速は、ノーマルよりも0.3秒速い2.6秒となった。アグレッシブなエアロパーツは、単なるドレスアップではなく、動力性能に裏打ちされた機能パーツなのである。