実は「ヤリス」じゃなく「ライズ」が1位? 合算台数で勢い増す2020年の販売事情とは
ヤリスとヤリスクロスで異なるHV比率
ヤリスはナンバーワンに輝いたけど、そこにはヤリスクロスの貢献も大きいといえるでしょう。
筆者(工藤貴宏)はもう少しヤリスクロスの販売比率が高いかと予想していましたが、ハッチバックのヤリスが人気を博しているようです。
ところで、ヤリス(ハッチバック)とヤリスクロスに関して、もうひとつ興味深いデータがあります。それはハイブリッド比率の違いです。
ガソリン車とハイブリッド車(HV)の内訳は
・ヤリス(ガソリン):6万1840台(54%)/ヤリスHV :5万3460台(46%)
・ヤリスクロス(ガソリン):1万2710台(39%)/ヤリスクロスHV:2万100台(61%)
とヤリスクロスのほうが圧倒的にハイブリッド比率が高いのです。同じトヨタのコンパクトカーなのに、ここまで違うのはなぜでしょうか。
その理由は購入する層の違いと考えていいでしょう。
トヨタ販売店のスタッフは「ヤリスクロスは上級車からの乗り換えが多いので価格が高めでもハイブリッドを選ぶ傾向があります。
一方でヤリス(ハッチバック)はガソリン車で価格を抑える人も多いことや、ガソリン車を選ぶ法人の需要も多いから」といいます。
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今後は、2020年末に発売された日産のコンパクトカーとなる新型「ノート」や2021年2月18日にワールドプレミアとなるホンダのコンパクトSUVとなる新型「ヴェゼル」が登場します。
それらの新型モデルが登場することで、ヤリスシリーズとどのような戦いを見せてくれるのかが、2021年の登録車販売ランキングの行方を決めそうです。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
ヤリスクロス(ガソリン)の方が比率が低いのは、
ヤリスクロス(ガソリン)モデルを目当てで販売店に訪れた客が、
納期や価格等の比較検討してみたら
同じ販売店で売ってるライズでも良いじゃないかとそちらに流れ
ライズの売り上げを積み増している可能性もありそうですね。