AT車の「O/D」ボタンなぜ消えた? 10年前は定番も姿を消した理由とは
昔は定番文句だった「ATは燃費が悪い。現在はどうなのでしょうか。
「ATは燃費が悪い」というのもすでに過去の話で、緻密なロックアップ制御により、今やMTとほとんど変わらない燃費性能を実現しています。
ちなみに世界初となる“本格的”な電子制御ATは1981年にアイシンAWが開発した「A43DE」です。
トヨタの6代目「クラウン」の5M-GEU搭載の2.8リッターモデルに「ECT」という名で搭載されました。
変速制御にマイクロコンピューターを導入した利点を活かし、きめ細やかな変速制御やロックアップ作動はもちろん、3種類の走行パターン(ノーマル/パワー/エコノミー)が選択可能です。
さらに現在はドライブモードとの連動やドライバーに合わせた学習機能、ドライバーが任意でシフト操作できるマニュアルモードやパドルのダウンシフト長押しで最適なギアまで自動で下がる機構など技術革新が進んでいます。
そのため、本当の意味での「オートマチックトランスミッション(自動変速)」といえるものに仕上がっています。となると、もはやO/Dスイッチの出る幕は今後もないというわけです。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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マイカーが
ATだけど
ギザギザタイプだから
そもそも「OD」がない
マニュアルモードにずらせば
エンジンブレーキが使える
昨年、新車で来たハイゼット・カーゴはO/Dボタン付き。
懐かしいというか、「まだあったの!」。
そのハイゼットはフルモデルチェンジ前の、私も乗っている(2006年初年登録)、超長寿命のモデルなのでは。チェンジ後のモデルは、変わっているのかも。・・