次期モデルの計画無し!? 2020年に惜しまれつつ生産終了したクルマ5選

セダンの人気低迷に伴い、歴史あるモデルに幕

●スバル「レガシィB4」

 1989年に初代モデルが登場して以来、俊足ワゴンのイメージが強いスバル「レガシィ」。ツーリングワゴンだけでなく、セダンも高いポテンシャルを秘めたスポーツセダンとして一定の評価を集め続けています。

6代目をもって販売終了するスバル「レガシィ B4」
6代目をもって販売終了するスバル「レガシィ B4」

 しかしスポーツセダンらしいターボモデルは5代目をもって消滅し、その後俊足セダンの役割は「WRX」へ譲り、6代目レガシィはスバルのフラッグシップというというキャラクターへ変更されます。

 2019年9月には北米市場で一足先に7代目モデルが販売されましたが、日本では6代目を継続販売。しかし、2020年6月をもってセダンの「レガシィB4」の販売が終了しました。

 7代レガシィB4の導入予定はないとされていますが、クロスオーバーSUVの「レガシィアウトバック」は次期モデルが登場することになっています。

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●日産「ティアナ」

 2003年に初代モデルが登場した日産「ティアナ」は、それまでの高級車像とはやや異なる「モダンリビング」をキーワードに誕生した大型セダンでした。

 どちらかというと押し出しの強いデザインが採用されるこのクラスでは珍しく、柔和なイメージのデザインとし、助手席シートにオットマンを採用するなど(一部グレード)、新たな顧客の取り込みにも成功したモデルといえるでしょう。

 2008年にはキープコンセプトのまま2代目へと進化。先代には設定されていなかった大型ガラスルーフのスタイリッシュガラスルーフを設定しましたが、これは2枚の大きなガラスがルーフを覆い、フロントはアウタースライド式サンルーフとして、リアはガラスルーフとして開放的な室内空間を実現していました。

 そして2013年に登場した3代目は、北米市場で販売される「アルティマ」の兄弟車となり、先代まで設定されていたV型6気筒エンジンが消滅して4気筒エンジンのみのラインナップとなりました。

 オットマンなどのおもてなし装備は継続採用されていましたが、日本国内でのセダン需要の冷え込みも影響してか、大きなマイナーチェンジも実施されず、2020年夏ごろには日産公式サイトから姿を消しています。

※ ※ ※

 ホンダは、今回取り上げたジェイドとN-BOXスラッシュのほかにも、「シビックセダン」と「グレイス」の生産を生産終了。

 トヨタは「ポルテ/スペイド」「プレミオ/アリオン」「プリウスα」、レクサスは「GS」、スズキは「バレーノ」「SX4 S-CROSS」といったモデルがなくなりました。

 事情はさまざまですが、どんな理由でも生産終了となるのは寂しく感じるものです。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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