気づかぬうちにタイヤがパンク!? 「スローパンクチャー」の原因や対処法とは

異物を踏む以外でも起こりうるスローパンクチャー

 徐々にタイヤの空気が減っていくスローパンクチャーですが、尖った異物などを踏んでしまうケースだけでなく、単純に空気圧不足が発端になるケースなど、いくつかの原因が考えられます。

クギが刺さったタイヤ
クギが刺さったタイヤ

「空気圧(タイヤの内圧)の低下によってタイヤのサイドウオール部分が歪み、そのままで走行すると不均等なまま熱が加わり、亀裂が入ってしまうケースもあります。

 タイヤには『ビード』部と呼ばれるホイールのリム部分と接する部分にコードが設置されているのですが、組み付けのときに誤って傷つけてしまい、その傷が大きくなって空気が抜けてしまうことがあります。

 それ以外にもチューブレスタイヤのゴムバルブが劣化してしまい、根元から折れてしまうことや、空気が抜けないような構造になっているエアバルブのバルブコアが劣化し不具合が生じる場合もあります」(タイヤ専門店スタッフ)

 スローパンクチャーは、なかなか気づきにくいのだそうですが、それでも数回乗ることで気がつくこともあるといいます。

 では、スローパンクチャーの兆候とは、どのようなことなのでしょうか。

「たとえば、駐停車してあるクルマに乗り込む前に前後左右で傾いているような感覚があったり、走行中にハンドル操作が重く感じられたり、左右どちらかに舵が取られるなどの場合は、タイヤの空気圧不足が疑われます」(タイヤ専門店スタッフ)

 クルマによって適正な空気圧は違うのですが、たいていはフロントドアを開けたBピラー部に純正タイヤの適正な空気圧が明記されています。この数値を参考にガソリンスタンドなどで空気を調整してもらうことができます。

 ちなみに以前は「kgf/cm2(キログラムフォース)」表記でしたが、1999年に新たな国際単位として「kPa(キロパスカル)」表記も採用され、現在では併記されていることが多いようです。

「空気圧をチェック(補充)しても、タイヤの内圧は自然に少しずつ下がるものです。ただその減り方が1輪だけ大きいような場合はスローパンクチャーを疑ったほうがいいでしょう」(タイヤ専門店スタッフ)

 スローパンクチャーになった場合は、ディーラーやガソリンスタンドでは、主に応急処理としてタイヤ表面から穴を塞ぐ「外面修理」しかできないケースが多いようです。

 より専門的な内面から補修する「裏張り」の修理ができるタイヤ専門店に相談してみるのがベストだといえます。それでも修理ができない場合は、タイヤを交換することになります。

※ ※ ※

 冬の寒い時期は、気温の低下によりタイヤの空気圧(内圧)も下がりやすくなります。そのまま走行していると段差などで歪みがひどくなり、タイヤを損傷してしまいスローパンクチャーになることもあります。

 できれば数ヶ月に1度くらいはタイヤの空気圧をチェックして、パンクを未然に防ぎましょう。

【画像】クギが刺さったまま気づかず走行!? タイヤ内部は衝撃の事態に!(12枚)

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