トヨタは2025年7月10日、「クラウンスポーツ」を一部改良するとともに特別仕様車を発表しました。7月30日の発売を予定しています。

　一体どのような特徴があるのでしょうか。

　クラウンスポーツは2023年10月に発売した5ドアミディアムSUVです。

　通算16代目となった「クラウン」シリーズでは3タイプのクロスオーバーモデルと従来からの4ドアセダンの4つのタイプを展開していますが、なかでもクラウンスポーツは走りの楽しさを追及したスポーティなモデルというキャラクターです。

　ボディサイズは全長4720mm×全幅1880mm×全高1565mm、ホイールベース2770mm。4タイプ中シリーズ最小サイズで、筋肉質で抑揚のあるボディデザインを採用。

　大きく張り出した前後フェンダーや、強調された「ハンマーヘッド」モチーフデザイン、シリーズでは設定のない、4灯タイプのテールランプも備え、走りの良さを予感させるものとなっています。

　パワートレインはHEV（ハイブリッド）とPHEV（プラグインハイブリッド）の2タイプを用意し、駆動方式は全車で4WD（E-Four・電気式4WDシステム）を採用しています。

　HEVでは、2.5リッターガソリンエンジン＋モーターのパラレル式ハイブリッドを採用。システム最高出力は234馬力を発生させ、燃費は21.3km／Lをマークします（WLTCモード、以下同）。

　高性能モデルとなるPHEVでは、システム最高306馬力を発揮する2.5リッタープラグインハイブリッドユニットを採用。EV走行距離は90kmを誇り、燃費も20.3km／Lを実現しています。

　さらに、クラウンスポーツならではの味付けとして、サスペンションには専用チューニングが施されたほか、DRS（ダイナミックリアステアリング）の制御もよりスポーティなセッティングに変更するなど、運転の楽しさを追求したものになっています。

　今回の一部改良では、内装色追加やマットブラックホイールの設定などに加え、HEVのラインナップに廉価な「G」グレードを追加しました。これにより、「RS（PHEV）」、「Z（HEV）」、「G」の豊富なラインナップとなっています。

　価格（消費税込）は520万円から765万円です。

　そして今回登場した特別仕様車は、クラウンの誕生70周年を記念する「RS “THE 70th”」「Z “THE 70th”」の2モデルです。

　特別な内外装を施し、ほかのクラウンとは異なるスタイリングで特別感と所有感を満たします。

「“THE 70th”」シリーズは、「世界に誇る日本のクラウン」を表現した専用内外装を採用。16代目クラウンのうち「クラウンセダン」「クラウンクロスオーバー」にも、同名の特別仕様車が用意されています。

　エクステリアでは「プレシャスメタル×プレシャスホワイトパール」「プレシャスメタル×プレシャスブラック」という専用のバイトーンカラー2色を設定しました。

　いずれもAピラーからルーフ、クオーター上部までが金属のような鈍い輝きを放つ「プレシャスメタル」となり、特別なオーラが漂っています。なお通常カラーも選択可能です。

　さらに、ウインドウモールもステンレスブラックに変更し、オプションでは70周年の記念ロゴ入りサイドデカールも用意するなど、ほかのクラウンとは違った印象に仕上げています。

　足元は、マットブラック塗装を施した21インチアルミホイールを備え、スタイリッシュにコーディネートしています。

　インテリアでは、光沢のあるブラックの特別色「ブラックラスター」を採用。助手席インパネアッパーには、70周年を表す専用レーザー刻印を加え、シフトノブはクリア調のプレミアムシフトノブを装着。

　また、通常はオプション設定されている、ドアを開けた際に路面を照らすプロジェクションカーテシイルミも装備し、専用の「THE 70th」ロゴが浮かび上がります。

　このほかキー、マニュアルケースなどにもTHE 70thロゴを施し、特別感を感じられる専用装備を採用しました。

　なお、RSではこれらの装備に加え、ステアリングにカッパー系カラーの「ウォームスティール」加飾をあしらったほか、ライトグレーステッチと滑り止めのディンプル加工を施した専用品を採用。

　足元もアルミペダルを装備し、いっそうスポーティな雰囲気に引き立てています。

　新クラウンスポーツ “THE 70th”の価格（消費税込）は、RS（PHEV）が770万円、Z（HEV）が597万円です。