300万円以下でランボルギーニオーナーになれる! 注目集まるトラクターは今が買い時

ランボルギーニオーナーの間でひそかに、ガレージにランボルギーニのクラシック・トラクターを並べるのが流行となりつつある。こうしたトラクターはごく稀にオークションにも出品されるが、現在のオークション相場を調査してみた。

ランボルギーニのはじまりは、トラクターだった

 ランボルギーニ、正確にはアウトモビリ・フェルッチオ・ランボルギーニ社の創始者であるフェルッチオ・ランボルギーニは、1916年にイタリアのフェラーラ地方にある小さな農村、レナッツォ・ディチェントの街に生まれた。

 実家は農家であり、本来ならばフェルッチオも農業の世界に興味を抱くところだったのだが、実際に彼が目を向けたのはトラクターなどの農業機械だった。

 各種の工業機械を見て育ったフェルッチオは、ボローニャ近郊の工業大学に進学。ここからさらにエンジニアとしての経験を積み重ねる計画だったのだが、彼に待っていたのは第二次世界大戦のための兵役であった。

300万円以下で、正真正銘のランボルギーニオーナーになれる(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
300万円以下で、正真正銘のランボルギーニオーナーになれる(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 1946年に兵役を終えてディチェントの地へと戻ったフェルッチオは、ここから農業用機械の修理や製造に着手し始める。

 イタリア中で農業用機械が求められていた戦後復興のこの時代、ベースとなるパーツを探すことさえ難しかったトラクター作りは圧倒的なオーダーを集めた。

 当初、フェルッチオは米軍払い下げの軍用車のコンポーネントを利用し、英国モーリスのエンジンを組み合わせて作ったトラクター「カリオカ」を生産する。

 そしてフェルッチオはついに1949年、フェルッチオ・ランボルギーニ・トラットリーチ社(トラットリーチとはトラクターの意)を設立。

 空冷式の2気筒、もしくは4気筒エンジンを搭載したトラクターを、1日に10台以上生産するまでに成長を遂げた。

 農業用のトラクターが、オート・オークションに姿を現すのは稀なことだが、今回RMサザビーズは、ロンドン・オークションに2台のランボルギーニ製トラクターを出品した。

 トラットリーチ社のトラクターは、現在でももちろん生産が継続されているものの、ランボルギーニのファンにとって、ランボルギーニの原点ともいうべき存在。それをコレクションに加えるのもの価値の高い趣味だ。実際、愛車を格納するガレージに、クラシックなトラクターも一緒に並べることがマニアの間では流行っている。

 こうしたクラシック・トラクターは、ランボルギーニだけでなくポルシェなども存在し、手に入れるならそれほど注目を集めていない「いま」かもしれない。オークションではどれほどのプライスで落札されているのか、調べてみよう。

【画像】ランボルギーニの原点であるトラクターをチェック!(25枚)

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