1億円超えはもはや常識。ベルガー所有のフェラーリ「F40」はプレ値間違いなし!

かつて日本にあった「F40」がベルガーの元に!?

 オークションに登場したF40がマラネロで誕生したのは、1990年3月27日。

 完成後すぐ、イタリアのフェラーリ販売代理店である、ライツスピード社に納車され、シンガポール人オーナーに売却された。

 その後、このF40は正規の手続きを経てシンガポールに輸出され、1993年に2人目のオーナーの手に渡り、日本に輸出されている。

●1990 フェラーリ「F40」

ゲルハルト・ベルガーが所有していたというヒストリーが加わった「F40」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
ゲルハルト・ベルガーが所有していたというヒストリーが加わった「F40」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 日本には2017年まであったことが確認されており、その年に3人目のオーナーであるドイツ人の手に渡った。

 そのオーナーは同年、ハンブルグにあるフェラーリの正規ディーラー、スポルト・ワーゲン社にメンテナンスを依頼。エンジンはボディから下ろしてオーバーホールをおこない、ブレーキシステムには新しいブレンボ製のキャリパーとローターが取り付けられたほか、スピードラインが製造した17インチのホイールも、このときにセットされている。ちなみにこのメンテナンスには、8万ユーロ(約1000万円)の費用が掛かっているそうだ。

 2019年5月、このF40は4人目のオーナーを迎えることになった。

 そのオーナーとは、ほかでもないゲルハルト・ベルガー。そう、かつてスクーデリアフェラーリのF1ドライバーであり、F40の開発も担当していたベルガーである。

 日本人にとっては、マクラーレンのドライバーとしてホンダエンジンでアイルトン・セナとともにF1を戦い、コンストラクターチャンピオンを獲得したドライバーとして知られる人物だ。

 ベルガーはこのF40を手に入れてすぐ、母国であるオーストリアで登録。2019年12月にはフェラーリ・クラシケ認定を受けている。これはこの個体が、間違いなくマラネロで製造され、フェラーリオリジナルの状態が保たれている、ということを保証するもの。

 当然この個体には、認定書も付属していて、それによるとオリジナルから変更されている唯一のパーツは、触媒レスとした『ル・マン・クイックシルバー』チタン製エキゾーストシステムのみ、となっている。

 そんなF40は、90万ユーロ−110万ユーロ(邦貨換算約1億1000万円−1億3860万円)という予想落札価格となっていた。経歴とコンディション、そして「ベルガーのF40」であれば、そのくらいの価値はあるだろう、という判断だ。

 しかしながら、1回目の入札では、落札価格に達せず、流札。12月26日から31日までが、第2回の入札期間となっている。

 実際に買えるかどうかはまた別の話となるが、バブル当時の日本での流通価格を考えればお買い得といっていいF40。再び日本へと、今度はベルガーの愛車という勲章を下げて海を渡る日が、訪れてほしいものである。

【画像】改めてF40のディテールチェック!(23枚)

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1件のコメント

  1. 元F1ドライバーの錬金術ですな。
    まぁタキ井上ではこうはいかないだろうから
    それなりの実績を残したドライバーに限られるけど。

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