フェラーリのV12スパイダー復活! 最高速340キロ以上の「812GTS」の乗り味とは?

フェラーリのプロダクトモデルのフラッグシップに、実に「365GTS4」以来となるオープンカーがラインナップされた。そこで、スーパーカー大王こと山崎元裕氏が「812GTS」をさっそく試乗したので、そのファーストコンタクトをレポートしよう。

50年ぶりに復活した12気筒フェラーリのプロダクション・オープン

 限定車やワンオフモデルを除けば、意外なことにフェラーリの12気筒オープンは「812GTS」が久々のモデルとなる。

 その歴史をさかのぼっても、この812GTS以前に生産されたプロダクションモデルは「365GTS4」、通称デイトナ・スパイダーがあるのみで、このデイトナ・スパイダーもまた、カスタマー・サイドからの強い要望があってこそ実現した。1406台生産されたデイトナのなかで、わずか122台がオープン仕様とされた貴重なモデルだったのだ。

低速域から十分すぎるほどに発揮されるトルク、中速域に至るにつれて徐々に官能的な響きへと変わる12気筒エンジンのサウンド。「812GTS」は紛れもないフェラーリのフラッグシップだ
低速域から十分すぎるほどに発揮されるトルク、中速域に至るにつれて徐々に官能的な響きへと変わる12気筒エンジンのサウンド。「812GTS」は紛れもないフェラーリのフラッグシップだ

 812GTSのベースとなる「812スーパーファスト」が、2017年のデビューであったことを考えると、まだまだこの812GTSには長いライフスパンがあるのは確実で、812シリーズの最終モデル的な役割を果たすのではという見方は早すぎる。

 こちらも純粋にフェラーリの12気筒エンジンとオープンエアのコンビネーションを楽しみたいというカスタマーの希望が強かったと見るべきだろう。

 812GTSのスタイルは、ウエストラインから下のパートでは812GTSとほぼ共通。リアにはフラップを追加したディフューザーが新たに装備され、エアロダイアミクスのさらなる向上が計られている。

 ボディサイズは全長4693mm×全幅1971mm×全高1278でmm。市街地ではやや全幅方向の大きさが気になるものの、例によってフェラーリのフロントフェンダーには鮮明な峰が存在するので、ボディサイズに慣れるのは早い。左右後方の視界はさすがに限られてしまうが、アラーム機能を備えるドアミラーの恩恵で、高速道路上での車線変更などの負担が少ないのは嬉しい。

 エクステリア・デザインは、さすがにフェラーリを象徴する12気筒モデルだけに、その存在感は抜群だ。「550マラネロ」「575Mマラネロ」「599GTBフィオラノ(日本名599)」「F12ベルリネッタ」と、フロントエンジン12気筒をデザインし続ける過程で、フェラーリは時代の流行に即した、見た者の記憶に残るデザインを生み出すことに長けるようになった。

【画像】フェラーリ「812GTS」のディテールをチェック!(40枚)

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